天使編おすすめ度
★★★★☆
『天使編』と『ロマンノヴェルズ編』の2編を収録。『天使編』は完結編として描き始められたものの、数回の連載で中断。後に『神々との闘い編』と改題されて初めから描き直されたもののこちらもやはり中断してしまいました。この秋田文庫シリーズでは既に21巻に『神々との闘い編』を収録しており、内容的に重複する『天使編』は収録しない予定でしたが、作者の死によって本当の意味での完結編が描かれることがなくなったことを受けて、急遽シリーズを締めくくる意味で本巻が刊行されました。
一方の『ロマンノヴェルズ編』は酒井あきよし氏による小説で、『地下帝国ヨミ編』をベースにした物語です。穴埋め的に収録されたことは否めませんが、小説という媒体の性質上やや大人びた筆致であり、009と003の恋愛がマンガよりもリアルに描かれるなど、興味深い作品です。