ワインを楽しむなら知識もね おすすめ度 ★★★★☆
分類からすれば、ワイン評論ということになるが、著者は、人生に肯定的で、陽気で、探究心があって、フェティッシュなこだわりもかなりあって、美食家で、学識もあって、世話好きで、研究熱心。 とにかく、飲む愉しみ、探す愉しみ、待つ愉しみ、語る愉しみ、およそワインの愉しみのすべてを満喫している著者によるワインのうんちくは、いやみがなく、この手のものとしては読みやすい。 要点はひとつ。ワインは楽しい。ワインを語るのも楽しい。どこまでもその愉しみを究め続けたい。著者の信念は、「ワインとは根本的に人の心を満たす存在であって、その魅力は世代の違いや文化の壁をつき抜けている」というもの。 なかなか粋なワイン評論。
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