要注意!!おすすめ度
★★★★☆
宮嶋茂樹の『不肖・宮嶋 撮ってくるぞと喧しく!』と『不肖・宮嶋の天誅下るべし!──写真に嘘は写らんど!』は同じ内容をもつ本である。
文庫版の『不肖・宮嶋 撮ってくるぞと喧しく!』は、四六判の『不肖・宮嶋の天誅下るべし!──写真に嘘は写らんど!』を改題したものである。文庫化にあたって、文庫版まえがき、あるいは文庫版あとがきなどは付されていない。だから、題名、表紙、版型以外には何も変わっていないと言うことになる。逆に言えば、同じ内容の本でも、題名と表紙を変えてしまえば、外見的には別の本になる(見える)ということである。(文庫化にあたっての改題については、一応、とびらページの裏にその旨記してあることを明記しておく。)
ともあれ、だから注意しなければならない。『喧しく』をもっている人は『天誅』を、『天誅』をもっている人は『喧しく』を、買ってはいけないのである。
ホットラムおすすめ度
★★★★★
泥濘まみれ屑まみれ、加えて愛人まみれである。それなのに、微笑ましさに包まれてしまうこの読後感!妙な風通しの良さがある。本書は、(報道)カメラマンという著者の職業に絡めて綴られる苛烈を極めた体験談。当然ふんわりとした世界とは無縁です。しかし、欲望に忠実過ぎる御姿。正義感より上をいく性器観(?)に満ち満ちて、どんぶらこっこの御姿。「愛機」キャノンF-1とならば一蓮托生。こんな愛しき不肖氏に、負の感情は向けられまいマイマインド、ユアマインドというもの。そのカッとんだ心意気が、「愛機」というあたたかいお言葉に凝縮されていましょう。もしも私が氏の傍らに居りましたなら?いつだってホットラムココアの差し入れを。ダークな表紙といかついタイトルに身を包む、ホットなエッセーなんでっせ。
人前で読むな! 女性は読むな!おすすめ度
★★★★★
スゴイ! 面白くてたまりません。第6章なんか、笑いが止まらなくなりますよ。電車の中で読んだら、頭おかしいと思われます。マニラで売春婦を買ってヒドイ目に遭う話なんだけど、最高です。
『不肖宮嶋南極観測隊ニ同行ス』では書いていなかった話の詳細も笑えます。早い話がシモネタなんだけど、こんなにカラッとしているのは宮嶋本しかないよ。女性のファンが増えているそうだけど、男だけに売る本にしてくれないかな。男性には、絶対おすすめです。
イケイケドキュメンタリー
おすすめ度 ★★★★☆
カメラマン生活を赤裸々に描くドキュメンタリー。毎回毎回きっちり読者を楽しませてくれる内容は保証つき!……なのはいいが、装丁が安っぽくタレント本イメージさせることが、読者層をかなり狭め偏らせているのではないだろうか。お願いだから、内容も見てくれ!!と切に願う次第である。