シャルトル公爵の愉しみ (1) (小学館文庫)
クオリティが保証されているので短編でも長編でもこの作家の本はつい買ってしまう。とくにこのシャルトルシリーズは秀逸であるが、セックスシーンが露骨に出てきてもこの人の書く物にはいやらしさが全くない。それより何より、これだけ長編も短編もものしていながら、キャライメージがかぶると言うことが全くない。それは絵の上でもキャラの性格の上でも見事なほどのかき分けが出来ている。人気作家にありがちなこの主人公は前の作品の誰と似ているとか混同するとか言うことが全くない。特にシャルトルものは変わり者ばかりそれも大勢出てくるが全てのキャラが立っている。私が他の漫画家なら羨ましいと思うぐらいである。ストーリーもきっちり立っているのでどの作品がどう展解したか個々に覚えていられる。一番好きな作家というわけではないがすばらしいと思う。
世界遺産フィルムアーカイブス [DVD]
ナレーションが速水奨で、映像を邪魔しないしっとりとした声がいい。ナレーションモードとBGMモード、字幕有り無しが選べるので、いいテレビ番組が無いけど何か画像を流しておきたいような時には良い。来客が合った時に流しておくと、適度に邪魔せず、行ったことがある場所であれば会話が弾むといった利点がある。
しかし、残念なのがカメラワークがいまいち。アングルにしっかりした切れが足りないのと、発色(空やタイルの青など)が鈍い。この点ではテレビ番組の世界遺産が勝っている。
シャルトル公爵の愉しみ (6) (小学館文庫)
シャルトル公爵家の人々を描いた短編集。
桁の違う大金持ちの生活のささやかな悲喜劇を描いてるんだけど、現実とかけ離れた人々のキャラクターが秀逸です。
何というか、現代のおとぎ話っぽい感じで気楽に読めます。