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銀盤カレイドスコープ〈vol.9〉シンデレラ・プログラム:Say it ain’t so (集英社スーパーダッシュ文庫)

海原 零
おすすめ度:★★★★★
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スポ根小説完結
おすすめ度 ★★★★★

あとがきで作者自ら否定してはいるが、紛れも無くライトノベルにおいてスポ根の新境地を切り拓いた一作の完結、と思う
8巻でああいう引きで終わらせ残りは勝負と思われたが、9巻を読んで厚さに納得、なおかつ白熱
上下巻の下巻とも言うべき本巻ではあるが、一巻だけでもきっちりスポ根のお約束を踏んでおり、手を込んだだけあってクライマックスでの白熱感はなかなか素晴らしい
読んでいる間、とても濃密な一時を過ごさせて貰った

惜しむべくはお誂えのシチュエーションに幽霊君云々が全くノータッチな事か
これは作中人物ではなく作者自身がド忘れした感がある



これにて完結
おすすめ度 ★★★★★

 バンクーバー五輪に臨むタズサ。そして彼女を襲うアクシデントとは。まあ、良くありがちなパターンですが、間延びしないのがこの作品の秀逸な部分です。これを読んでフィギアスケートに興味を持たれた方もいると思います。今やフィギアスケートの人気は不動の物です。この作品が与えた貢献も大でしょう。巻末に入るとタズサは銀メダリストのライバルに手紙を書きます。そこでタズサは。きちんと纏めた著者の力量と独自の世界観には脱帽です。採点方法が新ルールと旧ルールが混じっているのは割り引きましょう。内容は秀逸です。



銀盤カレイドスコープよありがとう!そしてさよなら!
おすすめ度 ★★★★☆

これを読んでいる最中終盤になるにつれほんと泣きそうになった。この巻で最後だと思うと本当さびしいです。まぁ最初に結論から言えば最終的には予想どうりの結果で終わります。ただその結果までの道のはなしはかなり重い話になっています。最終巻でここまでやるか!と思いました。あのタズサが死にたい、と思ったほどですから。けどそこから立ち直り、やはり主人公は最後は強いということですね。ただひとつ残念だったところはあの少年がちゃんとした形で出なかったところです(ファンの方ならすぐわかっちゃうかも)いや一応でるんですよ?ほんと一瞬というか一行ぐらいって言うか。でもやはりすべての始まりであったあの人にはちゃんとした形で出てほしかったとおもいます。



本当に素晴らしい作品をありがとうございました
おすすめ度 ★★★★★

9巻では誰もが想像出来ない展開が待っています。ここにきてそう来るかといったような、いい意味で期待を裏切られます。

前半から中盤辺りまでの展開が、とにかく凄い。何度読んでも心が締め付けられます。

ちなみに、100億ドルのプリンセスタズサが演じるシンデレラ・プログラム。これは個人的な予想ですが、タズサがシンデレラ・プログラムを作ったのは、1巻での彼との会話がきっかけだと思います。

〈ところで……、それって何の劇だったの?〉
「シンデレラ」
〈へぇ……。王子様が羨ましい〉

おそらく、これがきっかけとなり、シンデレラ・プログラムが生まれたのだと思いますが、作者あとがきで、なんにも触れられてないので、あくまで想像です。

しかしやはりその相手の王子様役をつとまるのは彼しか居ないようです。文章にして2行ほどですが、とても好きな場面です。

次回作がいつになるか、それがどういう作品なのかはわかりませんが、海原先生いわく市場原理に乗っ取った作品を書くそうなので、是非銀盤カレイドスコープ外伝を書いてほしいです、もちろん彼の復活付きで。


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