とにかく映画のスケールがすごいです!こんなに迫力のある映画を観たことがありません。タイタニックのよさは、このスケールの大きさだと思います。この舞台で演じることのできたディカプリオやケイトは幸せだと思います。
二人の恋はとにかく燃え上がるんだけど、それはお互いの身分が違うという制約があったからでしょうね。野心家のジャックと自由になりたいローズの出会いはまさに運命であり、短い間しか一緒にいられなくても彼らは一生分の恋をし愛しあったと思います。
ローズの謎おすすめ度
★★★★★
この映画は、純愛、人の驕り、階級差別、スペクタクルを如実に描いた名作です。
ローズはなぜ、85年間も「碧洋のハート」を持っていたのでしょうか。
売りもしないで。
そして、どうしてラストで宝石を海に投げ込んだのでしょうか。
映画の最初の方、バクストン達とサルベージ船に乗っているとき、ローズは
J.Dのサインのある自分を描いた絵を見ます。
そのとき、彼女が思い出したのは、ジャックが真剣なまなざしで、ローズを描いているその目でした。
ローズは、数日間ジャックと一緒にいただけ。ジャックの写真さえも持っていませんでした。
彼女の記憶に残るジャックは、船室で真剣に自分を描いてくれた、その目でした。
「碧洋のハート」を身につけて、それだけを身につけて、ローズはジャックに描いてもらいました。
たとえ嫌いな許婚者ホックリーがくれたものであっても、ジャックのまなざしを思い出すために、「碧洋のハート」は必要でした。
バクストンたちのおかげで、J.Dのサインがあるジャック自筆の絵が発見されました。
102歳のローズにとって、ジャックを思い出すためには、その絵の方が、宝石よりずっと大切でした。(現世における価値は関係ありません)
いったんジャックの自筆の絵を手に入れたローズにとっては、「碧洋のハート」は不要でした。
そこで、ラストシーンで、102歳のローズは、ジャックと、ともに海に沈んだ人々の鎮魂のために、宝石を海に投げ込んだのです。
「女は、海のように深く、心に秘密を秘めているのよ」というローズ。
宝石を現世に出す事により、醜い権利争いが起こる可能性があります。
それを避ける為に、ローズは、自分ひとりの秘密として、「碧洋のハート」
を海に投じたのです。
概要
タイタニック号の引上げ作業を行っていたチームが、船内から1枚のスケッチを持ち帰った。報道されたテレビを見て、その絵のモデルだという102歳のローズが名乗り出た。そしてローズは、船が沈没したあの夜のできごとを語りだす…。
97年のアカデミー賞で、作品賞ほか史上最多の全11部門を受賞した名作だ。夢の超豪華客船タイタニック号を完全に復元し、ケタ外れのスケールで沈没場面を再現している。レオナルド・ディカプリオの人気はこの映画で頂点に達し、ケイト・ウィンスレットとの愛のドラマは多くの人々を魅了した。
監督は、ジェームズ・キャメロン。製作費がオーバーし、自らのギャラを返上して撮影を続けたという。製作費は空前の2億ドル。だがアメリカ国内だけでその3倍の6億ドルを稼ぎ、全世界では18億ドルという空前の興行記録を作った。(アルジオン北村)