カレン・ブラックの顔の怖さにこちらがパニックおすすめ度
★★★★☆
実際にジャンボ機に、セスナ機が衝突したらあの程度の被害ですむものなのだろうか。前作の「大空港」でも思ったけど、機体に穴が開いても無事に生還できるのでボーイング社が実物の飛行機の撮影に協力するのでしょうね。同じ時期に日本で「新幹線大爆破」という映画があって、結局最後は新幹線は無事なんですけど、当時の国鉄の協力が一切得られなかったことがあったのを思い出しました。
映画の内容はパニック映画の王道を行くオール(ド)スターキャストでグランドホテル形式という展開で機内の人間模様が描かれています。前作「大空港」ほどのしっかりした人間ドラマにはなりえませんでしたが、善戦しているほうです。
チャールトン・ヘストンとジョージ・ケネディの「大地震」コンビの活躍は安心して見てられますが、カレン・ブラックは顔が怖すぎです。70年代を代表するニュー・シネマの女優なんですが、こういう娯楽映画には向かないのではないでしょうか。公開当時に劇場で見ましたが、彼女が思いっきり引きつった表情で金切り声で絶叫すると観客は皆引いていましたね。終わった後も映画館のロビーで「あの女優さんの顔が怖くて」っていう会話が聞こえましたから。
空中衝突したのに無事着陸?やっぱり映画だね!!
おすすめ度 ★★★★☆
1971年の航空機事故の中でも全日空機と自衛隊機が起こした「全日空雫石衝突事故」はまさかと思うような航空機事故史の中でもかなり記憶に残っている大惨事でしたね。少なくとも、この「エアポート75」を製作するにあたり、この事故が多少でも参考になったことは言うまでもありません。
70年代の超大作ディサスター・ムービーといえば、どうしてもチャールトン・へストンを思い出してしまいます。同年製作の「大地震」もジョージ・ケネディーと共演ということで一世を風靡しました。ただ、その前に1972年リリース「スカイジャック」はあまり知られていない作品ですが、パイロット役のへストン主演で少しマイナーですが機会があれば一度ご覧ください。
「エアポート75」はへストンとケネディーの演技に見応えを感じますが、FA役で奮闘していたカレン・ブラックの演技が非常に光っていました。彼女は60年代初頭から現在まで息の長い個性派の名女優です。この映画では何も受賞されませんでしたが、その演技からすれば、アカデミー助演賞ぐらいの価値はあるのではないでしょうか?
それと、これが銀幕での最後の演技となったアカデミー賞主演女優3度ノミネートされた実績があるグロリア・スワンソンも自身の役として出ていました。