独自展開ながら、ファンサービスも忘れていないのが嬉しいおすすめ度
★★★★☆
人気ゲーム『逆転裁判』シリーズのコミック版。ただし、ゲームで取り上げられたシナリオをコミカライズする訳ではなく、全くの新シナリオにて成歩堂龍一の活躍を描き出します。
今巻は、前巻の続き「逆転の死刑台」の解決編と、新エピソード「逆転のショータイム」が収録されています。
「逆転の死刑台」は舞台を法廷に移し、前巻には登場しなかったライバル役・御剣怜侍がついに登場、成歩堂との熾烈な法廷バトルを繰り広げます。この法廷バトル、読んでいてとても面白いのですが、逆転裁判キャラの位置づけも非常に原作に忠実になっており、原作ファンにとっては一見の価値ある内容となっています。御剣のコミック初登場作としては理想的な展開だと思います。また、トリックの種明かしもされますが、これも非常に「逆転裁判」的トリックになっており、ファンには非常に嬉しい所ですね。但しいわゆる「本格ミステリー」を期待すると肩透かしを食いますが…
「逆転のショータイム」は、如何にも真宵好みっぽいシチュエーションと、大場カオル、美柳ちなみ(回想のみ)といったゲストキャラの登場が嬉しい。「世界一小さな密室」と言う設定もそそりますね。
このコミカライズにあたり、シナリオを推理作家の黒田研二氏が担当されております。あいにく氏の作品は未読ですが、推理作家らしいプロットを重視したシナリオは非常に好印象ですね。ただここまでは、少し「逆転」と言うキーワードにとらわれ過ぎている感もあります。今後違った展開にも期待したいですね。
作画面では前巻に多く見られた、ゲームで使用された表情パターンをそのまま使うシーンが減って、オリジナルの表情付けが多くなってきています。原作から離れつつあるともいえますが、媒体の違いを考えればやむを得ないことでしょうね。作画・前川氏の描くキャラも充分に魅力的なので、「コミック版はコミック版として読む」と言う姿勢でなら楽しめると思います。
1巻より面白かったです。
おすすめ度 ★★★★☆
この2巻の構成としては、
前半が1巻の続きで、後半が新たなシナリオです。
1巻の続きの方のお話は、ゲーム的に言えばついに法廷パート突入で
ここからが本番、といったところです。(私的には)
最後の犯行のトリックには結構ビックリで、
ゲームばりに考えられている印象があり、わりと楽しめました。
後半の方のお話は、遊園地の着ぐるみショーが舞台です。
被害者は不思議な殺されかたをしています。
探偵パート→法廷パート→で完結、です。
この2巻でのゲーム共通の登場人物は、 (本編)
成歩堂、真宵、御剣、糸鋸、裁判長、
大場カオル、原灰ススム、千尋(回想)。