淡々と平淡に おすすめ度 ★★★☆☆
まあ相変わらず作品は面白いのですが、最近話の濃度が薄まってきている様に感じるんですよね。
以前から時折見られたわざわざ分かりきっている事を再確認する様なものも含めてどうにも「やっつけ」や「間に合わせ」感を覚えてしまいます。
また角松や草加達それぞれの目的や思惑の方向性が何かいまいち見えてこない。
双方が自身の第一目的を果たす様子にどうにも要領の悪さが目立つのです。
時間を費やした綿密なやり方が雑な力技になってきてしまっています。
また彼らの状況を傍観または対処する立場の米軍側と日本軍側の描写が少なく、特に米軍側の判断基準が不明瞭で結論を導き出すまでの過程に何か引っかかりを感じてしまう。
都合の良い展開に持ち込むための半ば強引な帳尻合わせともとれてしまうのです。
そして何よりも残念だったのがもう以前の様な緊張感が急速に感じられなくなっている事。
味気無いシーンとストーリーの展開のノロさと目新しさの無い話ばっかりが目に付いてしまい、どうにも作品の一人歩きがとても強く感じられる巻でした。
正直思い入れがあり多少の不満点は黙認していた部分がありましたが、それもここにきて限界かなと思うようになってしまい残念です。
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