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モノノ怪 壱之巻「座敷童子」

中村健治
おすすめ度:★★★★★
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下手な映画よりも
おすすめ度 ★★★★★

「モノノ怪」シリーズというと和紙風の煌びやかなテクスチャ、尋常でないクオリティで有名です。
私個人の意見としては、この作品は下手な映画より素晴らしいと思います。
実を言うと主人公薬売りの声を担当する櫻井孝弘さんが目当てで見たのですが、どうやら大変な当たりだったようで、だいぶ引き込まれてしまいました。
言い方が悪いのですが少し前ある映画を観て、まず抱いた感想が「わざわざ鑑賞費やガソリン代を払って観に来たが、これなら多少我慢してでもモノノ怪のDVDを買った方がよかった」でした。
命の大切さを知れるストーリー。今は簡単に子供をつくり、簡単におろしてしまう人が居ますが、そういった人達にまず見てもらい、「自分が殺した子供は自分を選び産まれてこようとした、何よりここに誕生し、自分に抱かれたかった」という事を知ってもらいたいです。
そして、もし私にも子供ができたら、是非共に見たいです。
選んでくれて、ありがとう。そう言いたいです。
この先「モノノ怪」ほど素晴らしいアニメには、もう出会わないかも、とまで感じる作品です。



母は薬売りさんより強し
おすすめ度 ★★★★★

「怪」の続きとしてみると、薬売りさんのキャラクターの違いにちょっと驚きます。
何があったんだ。わずかな間に。
それはさておき、「モノノ怪」全編通して、いつもどちらかというと人間より優位な立場で物事を進めることが多い薬売りさんですが、この回に関しては、守られている人間の方が、薬売りさんより強い一面を発揮します。そのときの薬売りさんの表情がとても好きです。
また、(詳しく書くとネタバレになるのですが)すべてが終わった最後の場面、こちらに背を向けてさりげなく薬売りさんが何をしているのかよく見ると、なんともいえない気持になります。彼に親家族があるのかは謎のままですが、思うところは人と同じなのでしょう。
色彩や舞台に関しては、全作中「海坊主」と競う華やかさではないでしょうか。回転舞台のようにぐるりぐるりと視点を変える動きも面白いです。
出てくるキャラクターは少なく、全作の中では地味な印象ではありますが、薬売りさんのかすかに人間らしいところを見られたのがファンには嬉しいのと、人は弱く悲しいだけでなく、強くもあるのだとはっきり示してくれた作品なので好きです。
しかし一点。これは一応「モノノ怪」としては第一作のはずで、ここから見始めた人も多いと思うのですが、変身後の薬売りさんの出方がアレでは、初めて見る人は彼が何なのか、なぜあそこにいるのか、というか、そもそも何が起こったのか、さっぱりわかりません。そこはもう少しわかりやすくしてほしかったです。



悲しくも美しい物語
おすすめ度 ★★★★★

最近のアニメには珍しく「悪役」に該当する人物がいない。
一応いなくはないのだが、その人物の「行動」の正しさ、心境も描写されていて責めることができない。
その人のやった事は、人情としては許せないだろうが、落ち着いて考え、そうせざるを得なかった事情などを考えてほしい。
そして何より、テーマが物語の骨格となっている事がありありと伝わってくる。
自身で考える事がこのシリーズでは重要な事。

ただ見るだけでは楽しむことは難しい。けれど表現する事を恐れず、複雑だが真っ直ぐ、視聴者に問いかけてくる作品です。




感嘆しきりの映像美
おすすめ度 ★★★★★

まずは和紙を張ったような舞台背景に驚きました。キャラクターのデザインもありえないものが多い。深夜偶然みかけた極彩色のアニメに見惚れてしまいました。これは一つの芸術作品ですね。短い時間でしたがもののけと主人公となる女のつながり気持ちの変化映像と少しの台詞でサクリとつたわりました。だらだらされるより小気味良い。良い作品と会いました。



よいです
おすすめ度 ★★★★★

30代の男なんですけど、
いろいろ想いを誘起されたといいますか。
アニメだからダイレクトに感じられたかと。
同じような貴兄等にもぜひ見ていただきたいなぁ。


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