アンダー・ザ・グレイ・バナー
アマランス、ナイトレイジと3バンドを掛け持ちするオロフ・モルク<g>率いるシンフォニック・パワー・メタル・バンドの約5年ぶりの新作。今回は1st、2ndと続く「DRAGONLAND CHRONICLES 三部作」の最終章ということでRHAPSODY OF FIREやKAMELOTのようなストーリー性のあるコンセプト・アルバムになっています。バンド初期の頃のようながむしゃらなスピード感はありませんが、ミドルテンポ主体だった前作「ASTRONOMY」に比べ、#2、#4、#6、#7、#10と大幅に疾走曲が増えているのが嬉しい限り。シンフォニック度・ファンタジック度も増強!特にラプソばりの大仰なコーラスが高揚感たっぷりに迫ってくる#7は彼らの新たなキラーチューンでしょう。ヘナチョコ呼ばわりされていたVoも汚名返上とばかりに安定感のある歌唱を披露、音質の良さやシンフォニックなスケール感と相まって、この手のバンドとしては近年稀に見る完成度に仕上がっています。
スターフォール
前2作を遥かに凌駕する出来栄えです。
Xのカバーばかりが話題になってますが、それ以外の楽曲にも注目してもらいたいですね。
特にタイトルトラックのStarfallはDragonlandの最高傑作と言ってもいいほどの名曲です。
アストロノミー
スウェーデンのメロパワバンド、ドラゴンランドの4th。
壮大な雰囲気のイントロから始まる今作は、前作からあった大作志向が全面に出ており、アルバムを通してコンセプト的な聴き方をすべき作品となっている。
後半の14分のインスト組曲をはじめ、すでにメロパワというよりはシンフォニックメタルとしての方法論に近づいていて、ある種RHAPSODYにも通じるような雰囲気すら漂っている。
もちろん、もとからセンスのあったメロディアスな聴きやすさも健在なので、まったく難解さはない。
単なる疾走メロパワを求める向きにはややとっつきは悪いかもしれないが、クオリティの高さでは北欧勢の若手の中でもトップの位置に立ったという感もある。