病気がみえる〈vol.5〉血液
初めてこのシリーズを買いました。カラーなので金額はそれなりにお高いのですが、それ以上にイラストで描かれた内容はわかりやすいです。血球や人物(苦しんでいたりしますが)の可愛らしさも興味をひきます。
化学療法を学ぶにあたって血液がんは切り離せないのですが、教科書を読んでも小難しい文章では全くイメージがつかず困っていたところでした。
この本では基本的な「血液とは」というところから、各疾患の詳しい症状・検査所見・治療法まで取り扱っています。関連する用語は関連ページを記載してあり、この本の中で説明が完結します。血球の状態や患者の状態などもイラストで描かれているので、暗記するにも映像で覚えることができます。
本当に詳しいところは専門書でなければ分からないかもしれませんが「血液がんは苦手…」という方の入門書としては十分なものだと思います。
学生さんはもちろんのこと、就職されてからの復習・異動にあたっての再学習にもお勧めします。
プロジェクトX 挑戦者たち 第4期 Vol.8 決断 命の一滴 ― 白血病・日本初の骨髄バンク [VHS]
企業戦士たちによるプロジェクトとは違い、個人の自由意志が試される内容である。今日では一般的になった骨髄バンクにも、理不尽に煙たがれる時代があった。「そこまでして助かりたいのか!」、そんな罵声を浴びる状況にあって、自由意志、それも無償の善意に支えられる骨髄バンクは如何に成立しえたのか。文字どおり、無名の“地上の星”がこのプロジェクトには強く輝いている。
俺、マジダメかもしれない…―「急性リンパ性白血病」で逝った最愛の息子へ
白血病でなくなった、高野君の闘病記を母親である筆者がまとめた本。
読み終わると、命の大切さと共に、自分の子どもや家族と一緒に平凡だけど健康な日常生活を送ることができている幸せを強く感じた。
抗がん剤から、骨髄移植への闘病記は、リアルで読んでいて怖いほどだった。
高野君のご冥福を祈ると共に、一人でも多くの人が白血病から生還してくれるような治療法や、システムが確立されるといいのにと、考えた。
1時間程度で読みきれるので、ぜひ一度手にとってもらいたい本です。
がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」
二、三人に一人が癌になるといわれる昨今、この本は健康を願うすべての人に読んでもらいたい本です。癌に対する有効な情報の数々、そして一つの物語として、あるいは知的好奇心を刺激される科学書としても大変すぐれた本だと思います。完読時には静かな感動につつまれました。英文版も併せて購入。こちらは最新情報として若干の追記がなされています(New Edition Updated)が、殆どの内容はこの日本語版でカバーされています。
The 疾患別病態関連マップ 2nd ed.
実習で必ず書く関連図ですが、この本は疾患別に出現すると考えられている症状が網羅されていると思います。関連図を参照しながら、受持ち患者さんの現状に合わせて、潜在リスクを考えるのにとても役に立ちました。ベッドサイドでの観察も、これから起こりうる病態を理解できていなければ、異常の早期発見はできません。受持ち初日からこの関連図を参照することで、重要な観察項目を洗い出すことができ、実習中お世話になった一冊です。