榎本俊二のカリスマ育児 (akita essay collection)
ちょっと疲れていたので手に取った一冊だったが、単純に面白くてよかった。何と言うかモトが下品な作風なので、女性には抵抗があるかもしれないが、間違いなくお母様方も気が楽になる本なので、本棚に置いておいて損はないと思う。
娘のアトピーに「治れビーム」とか、保育園で「行事の準備に親御さんたちにもべらぼうにお手伝いをお願いします」とか、出産立会いに「夫のカガミですか?」とか、随所に子育てのホンネが炸裂するところが気に入った。何より、榎本さんが真剣に子育てに取り組んでいるからこそ、面白いのだろう。
斬り介とジョニー四百九十九人斬り (KCデラックス)
「ゴールデンラッキー」「えの素」以来、身も心もどっぷり榎本菌に感染した者にとっては、待望久しいオリジナル作品。 エッセイ漫画も悪くはないけど、やはり榎本師はこれでないと。
過去作で培われた榎本師独自の漫画の手法(コマ割、アングル、描写)も健在。中ボスやラスボスらしき敵もあっさり殺してしまう「外しっぷり」には思わず拍手しそうになりました。
特筆すべきはキャラの描き分け。500人近い登場人物を(スターシステムも使わず)創作する力は凄まじいものです。ただ一人出て来る女の子はすごくかわいいし。(死んじゃうんだけどね…)
後、今作にはいつものデカ鼻、タラコ唇の作者の自画像が出て来ないのは何故だろう?
コマの隅々にまで周到に仕掛けをする榎本師のことだから、「四百九十九人斬り」と言うタイトルにも偽りがないのでしょう。確かめるためにAmazonでカチカチカウンターを買おうか真剣に悩んでいます(笑)