BLACK LAGOON The Second Barrage SET1 〈期間限定生産〉 [DVD]
好きな話なので、TV放送を録画したものを、何度も見ていました。
この値段でBOXが発売されると聞き、即購入しました。
値段を考えると非常にお買い得だと思います。
しかし、何度か見ているうちに、さらに高画質で見たくなってきました。
BDがほしくなってきました。
まんまと策略にはまっているのかも・・・
ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)
今回の作品について「数多く人を殺し一番報いを受けるべきロベルタが無傷で生き残ったのが不満」といった内容のご意見をよく目にするのですが、正直に申しましてこれは明らかに不公平なものだと私は考えます。
そもそもこの作品の舞台のロアナプラは殺人が日常茶飯事の場所であり、この作品の登場人物のほとんどは世間一般の基準からいえば大量殺人者です。したがってこの漫画の登場人物の行動を我々の世間一般の道徳規準で評価するのがそもそも問題であって、読者の皆様もそれを前提としているはずです。
今回のロベルタの行為を上のような口調で非難するのであれば、例えば2巻のネオナチ編でネオナチたちと共に、彼らの行為には無関係な雇われ船員たちも(しかも彼らは全く無抵抗で命乞いもしていたにもかかわらず)かまわず皆殺しにしたレヴィの行為なども同様に非難されなければならないはずですが、なぜかそれはせずにロベルタの行為のみを「世間一般の道徳規準」を持ち出して糾弾しています。
おそらく「米兵たちは1人1人は決して悪人ではなく、とても気持ちのいい人たち。その彼らを殺したロベルタは許せない」という印象のせいだと思いますが、ロベルタにとって米兵たちは彼女の恩人である御当主様ディエゴを殺したまぎれもない仇であったのであり(しかもディエゴには何の落ち度もなかった)、さらに彼女は米兵たち1人1人の事など何も知りません。彼女にとっての事実は「米兵たちは最も大切な恩人である御当主様を殺し、最愛の若様を悲しみの底に突き落とした連中」であったのです。
ロベルタが自分を救ってくれたディエゴにどれほど恩義を感じていたか、彼女がどれほどガルシア君を愛しているかという事を考えれば、少なくとも「ロアナプラ的流儀」からすれば動機として十分に筋が通っているものであり、彼女の行為を「悪」として非難するのであれば、この漫画の他の登場人物も同様の基準で非難されなければならないはずです。
実際、今回のロベルタの米軍に1人で復讐を挑むという行為について、レヴィや張さんは「イカレている」つまり「無謀だ、無茶だ」とは言っていますが、決して「道徳的・人道的に間違っている」などという非難はしていません。少なくとも彼女の行動に嫌悪や怒りは感じていません。それはもちろん、自分たちも彼女と同様にその手を血に染めているという自覚があるからでしょう。
この作品中の登場人物でロベルタの復讐という行為を否定して彼女にそれをやめさせる「資格」と説得力を持っていたのは、彼女と同じく米兵たちを仇としていて、なおかつ彼女の最愛の人でもあるガルシア君ただ1人だけだったのです(ですから私はあのラストをこの物語の終着点として持ってこられた、作者の広江先生を強く支持します)。
以上の事から、私はロベルタの行為だけを取り立てて非難するというのは「二重基準(ダブルスタンダード)」というものであり、それは不公平だと言わせていただきます。
ブラック・ラグーン 8 (サンデーGXコミックス)
この巻に収録されているロベルタ色仕掛けについて拒否反応を示す人が多いようなので私の考えを書きます。
・ロベルタはFARCの元コマンドという設定であり、可能限り全ての暗殺術を習得しているはず。当然、くのいちのように女を武器とした内容のものもあったはず。
・白兵戦で体格にも勝る仕官との戦闘であり、倒す手段を合理的に選択する必要があった。
・若様が壊れるほどの情景として演出上必要だった。
双子、日本編等これだけリアリズムに徹したストーリー展開(設定等がリアルかそうでないかは別の話として)の作品なので、必然的とはいえ嫌な描写もてんこ盛りと思います。そこら辺も含めて楽しめるかどうかではないでしょうか。