トリビュート盤は歌っているのが本人でない以上、本人そのものはそこにはいません。本人の楽曲の意を汲みつつも、各アーティストがどれだけ彼ららしさを発揮するか、そうであってこそ「トリビュート=賛辞」となり得ると思います。その意味でまるで自分らの曲のような顔をして演ってるミスチルはさすがです。岡村ちゃんもよくぞ演りきってくれた。名前のみ知っているだけだった斉藤和義氏はこの盤で再評価しました。そして、Cocco。その特異な存在感ゆえに敬して遠避けてきた私でしたが、この盤がきっかけで復帰後から聴きはじめました。活動休止前とは明らかに異なる「歌うことへの喜び」があったからです。様々な側面で肥大化した「Cocco」の名を自分の手に取り戻すために無期限の活動休止を選ばざるをえなかった彼女、発売当時も公式には休止中で決して完調とはいえない彼女を1曲目にしたことを単なる話題作りのためだけだとは思えない私でした。
カバーはオリジナルを超えない。だがしかし、だがしかし。おすすめ度
★★★★☆
ジャケットはちょっとクサい。
カバーがオリジナルに勝てないのは分かっている。でも、いいカバーはカバー曲も聴いてしまうし、オリジナルの良さも再発見させてくれるのがいいカバーやと思います(誰がカバやねん)
そういった意味で、思い入れの強い初期3部作ではなく、それ以降の曲をカバーしているモノについて、このアルバムで良さを再発見しました。「街路樹」が最高です。名曲です。名曲でした。気づきませんでした。あの頃の尾崎は少し避けてました。
その他も結構有名な方々が入魂でカバーしてます。ライブ音源入れときましたって感じの宇多田ヒカルだけが残念です。
尾崎は尾崎である
おすすめ度 ★★★☆☆
なかなかいいアルバムです。槙原とかCOCCO、岡村等、聴いて損はありません。だけどどっか物足りないのは、尾崎本人が歌っていないから・・・。本作はアレンジ等21世紀のPOPSになっているのだけど、人を感動させるっていうのは、20年も前の録音の方だと感じます。