試行錯誤しながら、米国初の宇宙飛行を目指す男たち。とにかくカッコイイです。プロジェクトX好きな人にはおすすめ。同名の本もあって、よりドキュメントらしく詳しく知りたい人には、こちらもおすすめですよ。私が特にハマったのは音楽。通路を横に並んで歩くシーン(まるでGメン75・・・古い?)とラストの打ち上げシーンの曲は感動です。CDも苦労して手に入れました(笑)。好きな映画ベスト5に入ります。
空と宇宙に賭けた男たちの物語、熱い!おすすめ度
★★★★★
「ライト・スタッフ」とは、”正しい資質”と訳すのが良いそうです。
この映画は、テスト・パイロットから宇宙飛行士に夢を賭けた男たちの物語です。
テスト・パイロットというのは、それこそ命がけで非常に高い確率で事故死してしまいます。同じパイロット仲間は、事故死は”ライト・スタッフ=正しい資質”が備わっていなかったからだ、と考える人たちなのです。前半は、原作者が、認めたライトスタッフの持ち主、イエーガーが、マッハの壁を破りジェット機でスピード記録を塗り替えてゆく物語です。しかし、時代はジェットからロケットに変わり、パイロットにとっても宇宙ロケットのパイロット(正確にはアストロノート)が頂点の場に変わってゆきます。後半は、最初の宇宙開発計画、マーキュリー計画の全貌を描き出します。アメリカがソ連と威信をかけた戦争でもありました。その中で7人の宇宙飛行士は、パイロットの尊厳を賭けて宇宙に飛び立ってゆきます。そして地上に残されたイエーガーは、人のいなくなった空軍基地で、F104で一人宇宙を目指します。
限界を好んで追い求めてゆく人間の勇敢さ、アメリカのフロンティア精神、そして冷戦時代を見事に描き出した作品だと思います。空でのシーンが物凄く迫力があり、凄い映画です。見てない方は、ぜひともご覧になることをお薦めします。
これはお得です。おすすめ度
★★★★★
「好きな映画は?」と聞かれると必ずこの「ライトスタッフ」を答えます。時がたって、台詞を憶えるほど繰り返しみても、見るたびに笑って、感動してしまう一本。
アポロ計画の前にマーキュリー計画というのがありまして、これがアメリカ初の有人宇宙飛行計画(この映画ではじめて知りました)。「初」というだけあって、今では笑えるエピソードがいっぱい。これを誇張しすぎず、渋いキャストで作り上げているところがいい。サム・シェパード、エド・ハリス、スコット・グレン、ジェフ・ゴールドブラム、ランス・ヘリクセン、デニス・クェイド・・・。スパークする直前のキャスト達が本当に素敵です。
何かを達成するためには、面倒くさいことばかりが山積み。7人の宇宙飛行士と、もう一人の主役がそれぞれの方法で見る宇宙がなんともデリケートに表現されていて感動です。
概要
トム・ウルフの世界的ベストセラー小説をもとに『存在の耐えられない軽さ』『クイルズ』などのフィリップ・カウフマン監督が壮大なスケールで描いた宇宙開発秘話。1950年代より始まった米ソの冷戦構造のさなか、アメリカは宇宙開発に一歩先でていたソ連に対抗すべく、マーキュリー計画を推進。7人のパイロット(スコット・グレン、エド・ハリス、デニス・クエイドなど)が宇宙飛行士として選ばれるが、それに背を向けるかのように、初めて音速の壁を破った男チャック・イエーガー(サム・シェパード)は独り自らの記録を超えるべくチャレンジを繰り返していく。
国家に殉じて英雄となるべく訓練を続ける男たちと、あくまでも一匹狼として生きようとする男、ヒーローの姿を対比的に描いた快作。アカデミー賞編集・作曲・音響・音響効果の4部門を受賞。(的田也寸志)