ン十年経っても大好きな本ですおすすめ度
★★★★★
初めて読んだのは小学校の低学年でした。今ほど児童書がふんだんには無くて、おそらく当時の絵本から
ぼちぼち卒業しかかった頃に手にしたのでしょう。
良い行いを重ねれば幸せになれる、悪い行いを積めば罰が当たるという、ごく普通のパターンのお話
ですが、王さまのところにこんなにたくさん次々と子どもが生まれることがなんとも不思議に感じたことを
覚えています。
かごの中でオウムは飼えてもウグイスは飼えないのだと、子ども心にぼんやり思ったものです。
人も同様に、それぞれ自分が生き生きと生きられる世界があり、他人もその世界を各自がもっていることを
認め合うことが大事でしょうね。
ウグイスは、その後もりへ帰ったのでしょうか。
小学校低学年の私がサマセット・モームを読んでいただなんて、びっくりしました。
王が全て悪いおすすめ度
★★★★★
王の行動に規範やモラル、娘の人格を尊重するなどの「誠意」が全く感じられない。読んでいてこんな奴がいるのか?と思ってしまうが、王とは本来そういうものなのだろう。所詮自分のような常人には理解できない世界の人間だ。タイトルは王が全て悪い・・・と書いたが、王の行動ゆえに心の美しい末王女が引き立つ訳だ。
それにしても絵もなかなか良いし、子どもに読んで聞かせている最中に不安になるが、異文化との接触と言う意味からもなかなか良い絵本。
宝物の中の一冊ですおすすめ度
★★★★☆
幼い頃読み、子供心に異国情緒溢れる(こんな言葉は知りませんでしたが)不思議な本だったという記憶があります。いつの間にか私の本棚からは消えていましたが、最近ふと思い出し、検索してみたら復刻されたのこと。すぐに購入しました。
挿し絵の1枚1枚が、とてもなつかしかったです。
今度は、もう手放すことはないです。
武井武雄の絵本という価値おすすめ度
★★★★★
武井武雄の、例のごとく凝った装丁。クラシカルなエキゾチックな、でも衝動的な・・・。私は、この人間的にもかなり変わったおじさんである武井武雄の絵本を集めるために購入。お話の内容についてはサマセット・モームの唯一の童話ということで興味を引かれました(アンデルセンに近い?)。何はともあれ絵に価値のある絵本だと私は思います。そうそう、「冷静と情熱の間」の江國香織さんも「絵本を抱えて部屋のすみへ」で紹介していましたっけ。
タイトルに惹かれて正解です。
おすすめ度 ★★★★☆
薄い本のわりには読みごたえがありました。内容はまあ性格のいい子はいい人生が送れるという感じのものですが、自分のことよりも自分の好きな人の気持ちを大事にするということは難しいことですといった箇所が印象的でした。絵はとても可愛いのですが水彩でない所の絵は何か違うぞって感じでした。贈り物としては問題ないと思います。できたら子供と一緒に読まれるのが一番でしょう。