ヴァリエテ―物理・ひと・言葉
物理を専攻されている方でも高林武彦の名を知るものは少ないかもしれない。
氏の専攻である物理史は一見すると地味な分野である。しかし多くの物理学者と交わり、過去を未来に結ぶ最新の研究に勝るとも劣らない分野である。
さて本作はエッセイ・詩集であり物理学の知識がなくとも楽しく読めると思います。とくに湯川秀樹、朝永振一郎といった日本物理界の重鎮たち、そして何よりも高林氏の人柄がいきいきと伝わってきます。
ラ・ヴァリエテ
アリソン・スタットン、サイモン・ブース、スパイクの3人による唯一のアルバム(82年作)。
今日、先にヤング・マーブル・ジャイアンツを聴き、そのあとウィークエンドを聴いた。
ヤング〜をニューウェイヴだと感じ、ウィークエンドは、ネオアコだと感じるはずだった。
しかし、どうやらその解釈はちょっと間違っていたようだ。
ウィークエンドも、ボサなどを匂わせながらも、どこを切ってもニューウェイヴだったというのが、僕の今の見解だ。それは、どちらもメロディや音色を楽しむというより、その方法論を楽しむべきものだという意味でニューウェイヴだと思った。ヤング〜が出来る限り簡素な音で、モノクロの世界を目指したように、ウィークエンドでは、ボサなどのラテンミュージックをいかに平板にやれるかに挑戦しているかのようだ。もし本当はそうでなかったとしても、僕にはとても実験的に感じた。そして、アリソンの淡々とした歌声を聴いていると、静かにヤング〜が浮かび上がってくるのが分かった。
つまり、彼らはネオアコ20選とかに選ばれてはいるが、いわゆる初期のアズテックやオレンジジュースとは別物の音楽であるということだ。彼らの音楽からは、青春の甘酸っぱさみたいなものを感じ取ることはないと思う。彼らの音楽は、もっとデザイン的で、ポップアートに近い。そうそれは、ニューヨークパンクのテレビジョンやトーキング・ヘッズに近い。
ロンドンパンクが閉塞感を示したとき、ある種のイギリスのバンドは、ニューヨークへと先祖帰りをしていたのだ。