SWITCH vol.26 No.5(スイッチ2008年5月号)特集:松本 潤[1/5の渇き]
この雑誌は買い損ねていたので、松本くんファンのにはとても嬉しい雑誌でした。
グラビアは松本くんのオフショットともとれる写真で、所謂“ヲタ誌”と言われる雑誌よりも大人っぽく、桜と共に写っている松本くんはいくらかリラックスして撮影しているようにも見えました。
インタビューも大変充実していて、かなりの満足度でした。
松本くん好きなら、この雑誌は買うべきですね!!!
八日目の蝉 通常版 [DVD]
角田光代さんはファンながらも、本作品「八日目の蝉」については、原作、テレビドラマ、共に予備知識のない状態で鑑賞しました。
野々宮希和子(永作博美)は、恋人であり職場の上司である秋山丈博(田中哲司)との間に子供ができる。しかし、所詮は許されぬ愛。堕胎することを迫られ、それが原因で子供ができない身体になってしまう。そんな最中、秋山の妻に子供が生まれたことを耳にする。傷心のまま留守中の秋山宅に足を運ぶと可愛い赤ちゃんが微笑んでいる。発作的に、その子を抱えて連れ去り、自身の子が生まれていたら付けようと思っていた薫という名前で育てる。
あちこちを転々としながら、希和子は薫と生活を共にするが、4年目にしてその逃避行にも終止符が打たれる。薫は、本来の名前、恵理菜(井上真央)として父母の元に戻るものの、母、恵津子(森口瑤子)のヒステリックな性格も相まって、なじむ事ができず、家族に軋轢が生じる…。
ラストシーン、印画紙に育ての母希和子と幼い頃の自分の姿が浮かび上がります。それとオーバーラップして、恵理菜の記憶も蘇ります。
「いっそ憎んだままでいれたら、どんなに楽だったことか」
恵理菜は、育ての母、希和子の事を本当の母として愛おしく思っていたのではないでしょうか。しかし、希和子は自分自身をさらった誘拐犯。それが原因で、自分の本当の家庭は崩壊してしまっている。だから、その思いを封印しなければならなかった…。
テーマのひとつは親子愛。いや、正確には母娘愛。血縁を超えた母娘の愛情が、この物語では見え隠れします。本当の親子って何だろう。親が子を愛する姿、子が親を慕う姿ってどういう事なんだろう。父親不在でも、一人きりであっても、子供を必死に育て、守ろうとするその気概は、母親のどこに潜んでいるんだろう。
このような事を自問自答させられる映画でした。
そういえば、角田光代さんのエッセーには、お母さまとのやりエピソードが頻繁に出てくることを思い出しました。やはり母娘という関係は、男の私には解らないところがあるようです。
原作では、1章に希和子の逃亡生活、2章で恵理菜の生き方が書かれていると聞きますが、映画では、二人の生活が、互い違いに描写された構成。昂揚感やスピード感は感じられず、淡々と展開していくストーリー。しかし、これは決して映画が単調で月並みという意味ではなく、出演者の感情の起伏や心理を伺うための、そして薫が生まれ育った小豆島の美しい場所を味わう上で重要な演出なのかも知れません。
隠し砦の三悪人 [Blu-ray]
黒澤明の作品がブルーレイで出るというので期待していましたが、DVD版では当たり前についていた特典映像が全くなくなっているため、全作品を購入するのをためらっていました。
迷っていてもしょうがないので、作品としてバランスの良いと考えている本作品を購入してみました。結果として非常にがっかりしました。画質が非常に悪い、というかDVD版からの進歩が感じられません。それどころかフィルムの傷などが全部出ており、デジタルリマスタリングすらしていないのにびっくりしました。印象としては、DVDのデータをそのままブルーレイにしたような感じです。これでDVD版にあった特典映像もカットしてブルーレイ価格で販売するという、東宝の姿勢には大いに疑問を感じます。
東宝は黒澤作品に対しもう少し敬意を払うべきだと思います。
隠し砦の三悪人 オリジナル・サウンドトラック
「ローレライ」でコンビを組んだ樋口真嗣監督と音楽・佐藤直紀氏の2度目の作品。
樋口版「隠し砦の三悪人」はリボーンということで人物設定や物語などを黒澤版「隠し砦の三悪人」とは別物になりましたが、音楽も佐藤勝氏の音楽とは全く別物の、ハリウッド大作のような壮大なスコアになっています。
さて、樋口×佐藤コンビ初作品「ローレライ」の音楽の雰囲気はハンス・ジマー風な感じでしたが、今回は全体的にジェームズ・ホーナー風な感じでした。
主役である武蔵と新八のテーマは明るく、敵役である山名のテーマはおどろおどろしく攻撃的で、特に4曲目の秋月側のテーマの美しく、悲哀に満ちたメロディは必聴です!
ハリウッド映画のスコアの真似だ!二番煎じだ!と批判する人もいるでしょうが、単純に日本でこれだけハッタリの効いた(良い意味でですよ(^^ゞ)音楽を作れる人が出てきたことを喜ぶべきでしょう。
(しかし黒澤版「隠し砦」の佐藤勝氏のタイトル・バックの音楽はどこかに入れてほしかった…)
ちなみに、このサントラには劇中の山名の火祭りの音楽は入っていないので、そこを気にする方はご注意を。
acteur(アクチュール) No.11 (2008 JUNE) (キネ旬ムック)
アクチュールはもう数冊手に入れましたが、
その数冊に共通するのは、それぞれの俳優の魅
力を引き出した写真と、インタビューの内容の
質の高さです。
今回は、「アフタースクール」が公開されている、
大泉洋さんが表紙です。
そして、大泉さんの写真とインタビュー、記事で
14P、「アフタースクール」の3人の出演者による
座談会という形で、映画に関することが語られてい
ます。
その他にも、松本潤さん、三上博史さん、大沢たか
おさん、上川隆也さん等、実力派の俳優さんたちの
インタビューや写真が載っています。
インタビューだけではなく、対談の形もあります。
いろいろな形で、質を高めていこうとする、そんな
編集の姿勢がいいなあと思います。