ピンク・フラミンゴ ノーカット特別版 [DVD]
フラミンゴ、その響きでキュートなあの鳥類を想像してホンワカムードになる者もいれば、王下七武会のドンキホーテ・フラミンゴ(元懸賞金3億4000万ベリー)を想像し、震える者もいるだろう。
しかし、このフラミンゴは違う。これはジョン・ウォーターズ監督の出世作であり、1972年当時ニューラインシネマを一躍スターダムの会社にのし上げた大ヒットカルト映画が『ピンク・フラミンゴ』である。このデブのオバチャンの写真を観たことのある人も多いと思うし、どちらかというとオシャレなパッケージだが、中身は最低だ。しかしこの作品は「下品」や「最低」というものを一般人に見せつけて楽しんでいる作品なのであり、先進的だったゲイのジョン・ウォータズ監督にとってこの作品は最高だったのだ。ストーリーの特筆すべき点は無く、とにかく登場する2組の家族が『下品』ということを競い合う。衝撃のラストは必見で、「シックスセンス」や「隠された記憶」など、あらゆる「衝撃のラストを売りにして宣伝している映画」よりも衝撃的だ。
なんとラストシーンで主人公が出来たての犬のウ○コを手ですくってむしゃむしゃと食べるのだ。これをスクリーンで見せたのは最初で最後だと思う。『始まりは終りの始まり』というか『サヨナラはまた会うための遠い約束』というか『最初で最後』である。当然ながらこのシーンはSFXでもなくガチンコファイトクラブのようにヤラセでもなくガチンコだ。ガチンコついでにチ○コ付きの女性(?)が出てきたりなどありとあらゆるシーンが最低なのだが、その精神はマンガ『行け!稲中卓球部』でのカンチョーワールドカップに通じるスポーツマンシップが感じられる。かといってカップル、女友達で観るのは厳禁だ。公開当時はカップルがこぞってその最低っぷりを観に行く様子が映像として残っているが、今これをDVDで観るのは一人で十分だし、観たことを報告する必要もあるまい。社会人になってからコレを好きと公言するのもよっぽど信頼できる人がまわりにいない限りはやめた方がいいと思う。
ついでに、この作品を好きな女性がいるとしたら90%以上の確率でそいつはBUSAIKUだろう。いろんな場面で『最低』のものさしになる映画だ。
Original Cast
最初の印象は、オンではなくオフ・ブロードウェイのミュージカルみたいというものでした。「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」に曲の感じが似ているからでしょう。でも、最後の曲までたどりついたら、これが相当派手な盛り上がり方で、これならオンの劇場でも受けるだろうなと思い直しました。「リトル・ショップ・・・」の好きな人におすすめします。「トーチソング・トリロジー」のハーヴェイ・ファイアスタインが母親役で歌っていて、歌手としてうまいとは思えないけど、彼の個性に圧倒されること請け合いです。