私生活のない女 [DVD]
日本初公開時にはボカシで画面が見えなかったそう、それくらいインパクトのある映像でした。
女優志願ながらヌードモデルでつないでいる若い女性が、ある高名な映画監督の目にとまってドストエフスキー原作「悪霊」の主演女優に抜擢されるのですが、、、。
悪霊の撮影風景が劇中劇となり、現実とめまぐるしく入れ替わりながらストーリーや登場人物を二重構成し、舞台役者のいかにも芝居然とした饒舌なセリフまわしが映画のエキセントリックな雰囲気をさらに高めています。
主演のヴァレリー・カプリスキーのオールヌード、あられもないセックス・シーン、大司教暗殺などが絡み合い、かなりハイテンション、ラストはカーテンコールで締めるという確信犯的な凝りようです。
パリを舞台にしながらも、そこに映し出されるのは薄汚れ、貧しい、吹き溜まりのような街。
当時の東欧の状況などに感情移入し切れない部分はあるものの、ズッシリと見ごたえのある映画でした。
名前のない女たち―企画AV女優10人の人生
10人の女優に対して2000年頃に行った
インタビューをまとめた本で、
やはり、各女優のAVに出るまでに至った様々な経緯は
興味深く読み進めることができ、
文体も読みやすくて、
サクッと読み終えるのも良かったです。
お買い得な感じで良いですね。
ただ、、表紙の女優「大沢祐香」は
この本の中には出て来ないのは残念です。
私生活のない女 ヘア無修正版 [DVD]
アンジェイ・ズラウスキーの作風はかなり好みが分かれるでしょうし、主演のヴァレリー・ズラウスキーもかなり太めで、個人的にはソフィー・マルソーの方が好きですが、何より「狭い通路でのセックスシーン」を載せたこのDVDのジャケットは問題だと思います。この作品を見ようとする人に変な先入観を与え、ズラウスキー映画の感覚が上手く伝わらないと思います。