ささやく夜
寡作なK.ボノフの2ndアルバム。タイトル曲の「Restless Nights」でカーラを知った方も私を含めて多いと思うので、デビュー・アルバムと錯覚している方も多いだろう。それほど地味な存在でありながら、歌姫と呼ぶにふさわしい風格があるのだ。ウェストコーストを代表するミュージシャンが全面的にバック・アップしているのもそれを証明しているし、実際サウンド的にも充実している。
カーラの唄法の特徴は、女性としての媚を売る事無く、ウェストコースト・サウンドに乗って爽やかに、(時には投げやりな程)さりげなく唄う事であろう。タイトル作や「Trouble Again」と言った代表曲にそれが出ている。しかし、本作の最大の目玉はバラード「The Water Is Wide」であろう。しっとりとした情感に溢れる名曲で、アップ・テンポの他曲との対比と後半加わるJ.テーラーのボーカルも手伝って聴く者に感動を与える。
上記のカーラの歌の特徴は彼女の内気な性格を反映していると思うが、それがノリの良いサウンドの乗ると不思議な光彩を放つのである(上述の通りバラードも良いが)。そんな歌姫が放つ充実感に満ちたアルバム。
Restless Nights
寡作なK.ボノフの2ndアルバム。タイトル曲の「Restless Nights」でカーラを知った方も私を含めて多いと思うので、デビュー・アルバムと錯覚している方も多いだろう。それほど地味な存在でありながら、歌姫と呼ぶにふさわしい風格があるのだ。ウェストコーストを代表するミュージシャンが全面的にバック・アップしているのもそれを証明しているし、実際サウンド的にも充実している。
カーラの唄法の特徴は、女性としての媚を売る事無く、ウェストコースト・サウンドに乗って爽やかに、(時には投げやりな程)さりげなく唄う事であろう。タイトル作や「Trouble Again」と言った代表曲にそれが出ている。しかし、本作の最大の目玉はバラード「The Water Is Wide」であろう。しっとりとした情感に溢れる名曲で、アップ・テンポの他曲との対比と後半加わるJ.テーラーのボーカルも手伝って聴く者に感動を与える。
上記のカーラの歌の特徴は彼女の内気な性格を反映していると思うが、それがノリの良いサウンドの乗ると不思議な光彩を放つのである(上述の通りバラードも良いが)。そんな歌姫が放つ充実感に満ちたアルバム。
Karla Bonoff
70年代後半は、リンダ・ロンシュタットを筆頭に、ウェスト・コースト系の女性シンガーの名作が続出し、夢のような時代であった。そのリンダの大傑作「風にさらわれた恋」に(1)、(3)、(7)の3曲が取り上げられて一躍名をあげたシンガー・ソング・ライターがカーラ。その彼女のデビュー作が本作。リンダも協力している。カーラの場合、2作目の「ささやく夜」が日本でヒットし、そちらの方がデビュー作、あるいはそれだけ持っていれば十分と誤解している人もいるのではないだろうか。本作はデビュー作でありながら、「ささやく夜」に匹敵する名作。何しろ、99年発表のカーラのベスト盤「オール・マイ・ライフ」に一番多く曲が選ばれたのが本作だから、名曲だらけの作品と言ってよいぐらい。清楚な声で切々と歌い上げるスローな曲には心洗われるし、のりのよいポップな曲、スケールの大きな曲もあってヴァラエティに富んでおり、30年前の作品という古さは微塵も感じない。ではベスト盤を持っていればよいかと問う人もいるかもしれないが、ベスト盤には収まりきらなかった佳曲もあるし、ジャケットを含めた当時の(今も変らない)カーラの飾らない魅力を本作で感じて欲しいと思う。それだけの価値のある作品である。
オール・マイ・ライフ:ベスト・オブ・カーラ・ボノフ
彼女の声は、はっきり言って癒されます。仕事で帰るとまず、水割りを飲みながら(4曲目、8曲目、10曲目、12曲目、16曲目)を聴き、
仕事の疲れを癒します。彼女の歌は僕にとって、無くてはならない歌でもあります。これからもずっと‥。
Karla Bonoff Live
yoshioki6さんのレビューが参考になりました。日本盤のニュースを全く聞かないので待ちきれず輸入盤を購入したところ、丸C、丸Pマークに続いて表記されているのはカーラの名前。レコード会社の権利意識の強い米国でレコード会社を通じての発売なら、必ずレコード会社名が入るはず。従って本作はレコード会社を通じての発売でないことは確実。日本盤がレコード会社から発売される可能性は否定できないが、彼女のファンなら、約20年ぶりのソロ作品、しかもオール・タイム・ベストと言ってよい曲を集めた初ライヴ盤の魅力に一刻も早く接することをお薦めします。彼女のベスト盤(日本盤)オール・マイ・ライフは1995年のブリンドルまでの18曲を選曲していたが、本作は1曲を除き2004年10月のライヴ(それが3年後に発売されるとは!)なので2002年のブリンドルのCDからライク・ア・コンパス、ほのかにカントリー・フレーヴァー漂う新曲2曲(静かなディスク2M2とポップ色の濃いM3。どちらも佳曲。)も選曲されているが、基本線はオール・マイ・ライフと同じで13曲は同作でオリジナルを聴ける。オール・マイ・ライフにない曲としてはデビュー作からディスク1のM10、ニュー・ワールドからM7、M8、ささやく夜から同2M5が加わったのが嬉しい。結果としてデビュー作から8曲、ニュー・ワールドから5曲が選ばれ、両作中心の選曲。演奏はカーラ、ケニー、ギターにニナ・ガーバー、ドラムにスコット・バーコックの4人。ドラムぬきの曲もある(完全なソロ弾き語りは1曲)。カーラのバックに徹したケニーは控えめなバック・ヴォーカル等でいい味を出している。注目すべきはニナのでしゃばらない、たゆたうエレキ・ギターの音。このようにカーラの歌と演奏を見事に引き立てるバンドをバックに、全く衰えない彼女のヴォーカルを良好な音質で堪能できるのは至上の喜びである。