オーシャン・ロード・トゥー・チャイナ
大好きなプッチーニのオペラ『トゥーランドット』のアリアが2曲収録されているので、はじめてニ胡のCDを購入いたしました。
幼い頃からヴァイオリンを弾き、東洋人でありながら西洋の弦楽器に親しんできたわたくしにとって、共鳴体の音より弦と弓との摩擦音がダイレクトに聞こえてくるニ胡は、正直あまり好きな楽器ではありませんでした。
しかしこのCDは録音が工夫されているのでそのような不快感は有りません。
聴いていて大変心地よいです。
なにより、ジャン・ジェンホワさんのダイナミックで表情豊かな弓使いには,こころから感激しました。
単に二胡で西洋の音楽を弾いているのではなく、まさに新たな息吹を吹き込まれたマーラーやプッチーニを、クラッシックファンにこそ聴いていただきたいと思います。
テレビ狂時代 Vol.1 '69~ '77
TV版『日本沈没』主題歌「明日の愛」(作曲:筒美京平)のために購入。
これと“必殺シリーズ”主題歌の3曲―「荒野の果てに」「旅愁」「さざなみ」―などを手に入れようと、かなり割り切って買ったものだったが、これが予想外にいいアルバムだった。
全体に、70年代の歌謡曲のカッコいい部分をかなり凝縮したような内容で、メロディーそのものの美しさとあわせ、聴いていて燃えたりしみじみしたり、さまざまな感情を味わえる。6曲を作曲し、アルバム全体のトーンを決定づけている平尾(昌晃)先生の絶好調ぶりを堪能できるのもうれしい(小川順子「夕陽」が地味に名曲)。
2のザ・ワンダースは尾崎紀世彦がいたコーラス・グループ。3を歌う“ハレンチ学園コーラス部”(!)のメインは児島美ゆき。「ゴルゴと呼ばれる男」は、さいとう・たかを御大自ら作詞。いくつになっても“永遠の女神”である五月みどり「ブギウギ小唄」は、阿久悠の職人技が冴える艶っぽい傑作だが、昔のテレコから聴いてるみたいな音質が残念すぎる(グラスロード「君は今青春」も同様)。「『新宿警察』のテーマ」はクニ河内によるグルーヴィーなインスト。当時、なかなか強烈なジャケ写がレコード屋の店頭でも印象的だったマッハ文朱の「必殺勉強野郎」は、意外にノリのいいディスコ歌謡でビックリ。柳ジョージ「『祭ばやしが聞こえる』のテーマ」は、これまでよく耳にしてきたものとは異なるテイクで、こちらの方がレアなのかもしれない。そして五木ひろしの3曲―「狼のバラード」「明日の愛」「旅人」―は、ベスト盤にはほとんど入らないと思うが、どれもいい曲。そうそう、TV版『日本沈没』といえば、挿入歌「小鳥」が入手困難なので、「明日の愛」といっしょになんとかしていただきたいところ。ついでに言えば、“必殺シリーズ”の主題歌コンピレーションも、もうそろそろ出てもいい頃合いなんじゃないかと思ったり。