Velociraptor!
4thともなれば、メンバーの好みとか方向性とかいろいろ迷いも出てきてもおかしくなさそうなものですが、
本当に手堅いというか、自分たちがロックの王道を行くんだという覚悟みたいなものが感じられます。
ビートルズ、オアシス、クーラシェイカー、プライマルスクリームなどいわゆる表舞台でロックを牽引してきた英国バンドの要素を
無理なく咀嚼して、最終的には分かりやすくカッコいい自分たちのロックを鳴らすというブレない姿勢は本当に強固です。
これだけのビックネームになると、周囲からの過度の期待によるプレッシャーに負けそうなものですが、
その期待にきちんと応えるポップな大衆性を持ちつつ、しかもこれまでの焼き直しになっていないレベルアップを感じさせることは、
やはり並大抵のバンドには出来ない芸当です。
4枚目まで来て、着々と進化してるバンドなんて本当に少ないし、1枚目からド派手に売れたバンドの枠で考えると、
彼らは非常に稀有な存在だと言えます。この4枚目で、ポップにカッコよく鳴らすという作風は突き詰めた感すらあるので、
次作以降どうバンドが変化していくのかも早くも期待させられます。