BLACK JACK Treasure Book (秋田文庫 1-125)
小出しにして公表してきた作品を3本、取って付けたようなインタビューやガイド。これでTreasure Bookと名乗るのはおこがましい。残りの未公開作品すべて(うち2本は公表済み。あとひとつは無理そうだけど)を載せないのはなぜか、不思議です。
Black Jack, Volume 1 (Black Jack (Vertical))
Vertical社によるブラックジャック米国版です。
VIZ社の物は2巻だけで中断したままになって残念に思っていましたが、
Vertical版は全17巻の予定で、すでに半分以上は出版されてます。
■ 右→左へと読む和風フォーマット
■ 収録全12エピソード中、VIZ版第1巻に未収録のエピソードが6編
アメリカ人には理解不能と思われる部分には、欄外に短い解説があるのですが、
手塚漫画特有の小ギャグにまで解説が加えられているのは、ちょっと笑えました。
病室に何気なく置いてある『少年チャンピオン』(ブラックジャックを連載していた)
とか、BJが『箕面大学』に行ったら『小松左京教授』が出てきたなんてギャグにも・・
表紙はよくあるツルツルした紙質ではなくマット感のあるもの。
マンガとしてはなかなか洒落た感じの表紙デザインだと思います。
追記 2011.12.30
小さな出版社ということで心配でしたが、やっと全17巻刊行されました。
Black Jack―The best 11 stories by Osamu Tezuka (17) (秋田文庫)
話の収録の仕方が連載の順番ではないので話が行き違いになることも多いが、突然昔の話が読めたりするのでそれはそれでいいかなという気もします。秋田文庫のシリーズはいつ終わるのかも分からないし何冊出るのだろう。ハードカバーのほうもまだ終わらないみたいだし、新しい原稿が見つかったりしてるのでいつ完結するのか分からない。次がいつ出るのかもさっぱりです。連載の最終回はもう大分前の巻で乗ってたのでこの後の話は一話完結の形で読んでいける。そういった読みやすさを考えた収録の仕方なのだろう。しかし実を言うと連載順に並べて欲しかった。まあ、手軽に面白い漫画が読めるのでそこは折れて読んでいます。
BLACK JACK BEST ALBUM(初回限定盤)(DVD付)
テレビシリーズの主題歌と映画ブラックジャック ふたりの黒い医者を含むベストアルバム。
月光花とDestiny太陽の花が好きな私にはMixバージョンなのが少し残念だ。
なので星は4つ。
何話から使われた使用曲なのかが入っているが、どれもこの作品にはぴったりの曲だ。
何度でも聞きたいと思わせる曲ばかりだと思う。
Black Jack, Volume 2 (Black Jack (Vertical))
《相違点1・・欄外に解説が》
Vertical版の特徴は、装丁を別にすれば、時々欄外に用語解説が出現する事です。例えば『アッチョンブリケ』の解説は・・・The Pinoko-ism "ACCHONBURIKE" is, like many words coined by children, devoid of any known fixed meaning.・・・ちなみにVIZ版では "BLURGELURP"などと書き換えられていました。
《相違点2・・翻訳》
Vertical版第2巻に収録の全14作品の内、VIZ版(1巻、2巻)と重複している話が7作品あります。
同じエピソードを両バージョンで読み比べてみると、表現も語彙もずいぶんと異なっていることに気づきます。それぞれの翻訳者の個性か、それとも対象年齢の想定などが違うのかその辺はよく分かりませんが。特に、登場人物の感情が激したときのセリフを読み比べるのは面白かったですね。何だかVertical訳の方が、バラエティー豊かに罵倒していたような・・・
総じて言えるのは、日本人が読みやすいのはVIZ版の翻訳。しかし読んでいて面白いのはVertical版。そんな印象でした。
《相違点3・・収録作品》
以下は各々の第2巻の収録作品です。(【】内は少年チャンピオン連載当時の話数)
○ VIZ版第2巻・・・【23】誘拐、【116】ハッスルピノコ、【201】助け合い、【91】病院ジャック、【239】流れ作業、【123】ディンゴ、【124】きみのミスだ!、【143】空からきた子ども、【157】B・J入院す・・・以上9編。
○ Vertical版第2巻・・・上記VIZ版と重複する【23】【116】【201】【91】【239】に加えて、【61】針、【89】おばあちゃん、【90】シャチの詩、【168】三者三様、【78】地下壕にて、【15】ダーティージャック、【99】友よいずこ、【55】ストラディバリウス、【126】座頭医師・・・以上14編。
(Verticalの収録エピソードは秋田文庫版に準じているようです)