野菊の墓 (新潮文庫)
明治時代の純愛と悲劇を描いた作品。
夏目漱石から高い評価を受けたことからも、この作品の完成度の高さを知ることができます。
今と比べると、恋愛にも結婚にも様々な制約があり、互いに想い合いながらも叶わぬ恋。
題名から想像させる通り、悲しい結末ですが、明治文学を読むうえで欠かせぬ一作だと思います。
野菊の墓 (SDP Bunko)
幼馴染のような関係で、
年を経るとともに、お互いを好きであることに気付いた少年と少女が、
心ならずも周囲の大人たちの介入によって隔てられ、
目に見える形としては結ばれない結末を迎えてしまう物語。
昔の作品であるので、当然のことながら文章の質は、
現代の小説とかなり違う。
しかし、それを読みにくいと思うことはなかった。
逆に、伊藤左千夫氏の文体が、野菊の墓を描くにあたって、
とても合っている。
好きとはどういうことか、人が死ぬとはどういうことか、
などを問うている作品ではなく、
人間の感情の根幹を揺さぶってくるような、
映像ではなく活字ならではの味が滲み出ている作品である。
一読をお勧めする。
野菊の墓 [DVD]
木下恵介版(「野菊の如き君なりき」)が名作の誉れが高いが、この沢井信一郎版も素晴らしい出来です。前者が技巧的作品ならば、後者は直球勝負。沢井信一郎の瑞々しい演出力が光ります。アイドル松田聖子を知っている人、知らない人ともにおすすめです。彼女出演映画(「アルマゲドン」を含む)の最良の作品であることを保証します。
野菊の墓 (デカ文字文庫)
幼馴染のような関係で、
年を経るとともに、お互いを好きであることに気付いた少年と少女が、
心ならずも周囲の大人たちの介入によって隔てられ、
目に見える形としては結ばれない結末を迎えてしまう物語。
昔の作品であるので、当然のことながら文章の質は、
現代の小説とかなり違う。
しかし、それを読みにくいと思うことはなかった。
逆に、伊藤左千夫氏の文体が、野菊の墓を描くにあたって、
とても合っている。
好きとはどういうことか、人が死ぬとはどういうことか、
などを問うている作品ではなく、
人間の感情の根幹を揺さぶってくるような、
映像ではなく活字ならではの味が滲み出ている作品である。
一読をお勧めする。