文人悪妻 (新潮文庫)
明治、大正、昭和時代の文学者と関連が深い女性53人の人生を簡潔に描いた良著です。
結構、登場人物がみんな凄い人生を歩んでいるので、いかに自分が安定した生活をしているのかを思い知らされます。
気軽に読める値段と分量ですし、面白いのでお勧めです。
文人暴食 (新潮文庫)
「文人悪食」の続編と言える一冊。向田邦子など、前回は明治期から昭和初期にかけての作家が中心だったが、今回はわりと最近まで生きていた(という言い方は失礼か。)作家も登場している。食は生と性につながる行為。そういう切り口から作家の日常に埋もれている人間性を垣間見ることのできる一冊。正直私の知らない作家も何人書いて、これをきっかけに「読んでみようかな」と思う作品もいくつかありました。逆に「げーっ」と思う作家もあり。前回ほどの面白さはなかったけど、こういう見方でずばーっと作家に切り込みをいれる作品は興味深いなあ・・・。
嵐山光三郎 花の俳句歳時記(夏)
パッケージの蓮の花の絵にひかれて購入。画家は南伸坊氏でした。花の俳句について話す嵐山氏の語り口はラジオ深夜便の加賀美さんのようにおだやかで、眠れぬ夜におすすめ。17文字に凝縮された俳句の説明には郷愁と旅ごころがあり、しみじみとしてしまいます。