ハドソン・ホーク コレクターズ・エディション [DVD]
この映画、アメリカ本国で、その年のワースト作に贈られるラジー賞を総ナメしている(笑)。確かに、キャラが強烈な登場人物たちが跋扈する、アクションなのかコメディなのか判読不能な、余りに過剰なコミック的なタッチに、これでもかとばかり詰込まれたギャグの数々、まるで作り手たちが身内だけで悪ノリして撮りあげてしまった様なオフ・ビートな展開は、公開時、多くの戸惑いと反感を買ったんだろうなと思う。でも、不思議と、否、だからこそ、一部の趣味人たちの間では、一種カルト的な魅力を放っている作品(笑)。私が気にいっているのは、ブルース・ウイルス&ダニー・アイエロのコンビが、“ヤマ”を遂行するまでの時間を、ミュージックの演奏時間に喩えて推測、選曲し、それを歌いながら実行してしまうという奇天烈ながらシャレた感覚。どう見ても弾まないミス・キャストながら、コミカルな演技を続けるアンディ・マクダウェル(彼女のイルカの鳴きまね!)もある意味凄い(笑)。さすがは、「へザーズ ベロニカの熱い日々」(乞う、DVD化!)というシニカルなブラック・コメディを手掛けたマイケル・レーマン&ダニエル・ウォーターズ・コンビだけの事はある。
ハドソン・ホーク [DVD]
ブルースウィリスは、ユーモアあふれる楽しい人だと聞いていますが、そのおもしろさが全面に出ている作品だと思います。錬金術をめぐってのドタバタアクションコメディーです。訳の分からない登場人物もいますが、それはそれで良しとして何も考えずに楽しんでみるのが一番です。
ハドソン・ホーク [DVD]
興行的には当たらなかったようですが、B・ウイリスが出演した映画の中では最高に洒落ているコメディー映画です。
泥棒するときのタイミング合わせのために時計を使わず、過去のヒットソングを歌う泥棒がとても素敵。二手に分かれて侵入しても、待ち合わせ場所にきたらちゃんとハモってデュエットになっている処なんて、ミュージカルです。主演のB・ウィリスとアイエロの掛け合いも楽しい(ガラス切りのメモリをずらすギャグは最高)し歌の呼吸もぴったり、仇役のJ・コバーンも実に楽しそうに憎々しげな役を演じている。
どことなく間が抜けていそうなエキセントリックな悪のボスも、ボンド映画のやたら気宇壮大な夢を描きたがる大ボスよりも、自分の単純な欲望に忠実(お前、それ以上金持ちになってどーすんねんといっても聞く耳持たなさそう)で好感が持てる。
ハドソン・ホーク [DVD]
まあ他のページのレビューも参考にしてください。
VHSで観ていた 私としては、楽しめました、
が。但し日本語吹き替えが非道過ぎます。 とにかくギャグ映画なんだから…滅茶苦茶でいいだろう、という姿勢が翻訳・アフレコに顕れています。
ちょっと待ってくれよ!ギャグ映画は逆におふざけではなく、シリアスにやらないとギャグにならないのです。
そういう「ギャグの基本」を知らない人が翻訳と吹き替え演出したとしか考えられませんが…。
よく知らないで購入した方はがっかりされたことと思います。
我慢して英語音声日本語字幕で観てください。