めのまどあけろ (福音館の幼児絵本)
「めのまど」開けて起きた男の子の一日が、夜の「ねんころり」までポエムで語られます。
とてもリズミカルな楽しい文章なので、元気に声を出して読みたい。長さんの絵もカラフルでわかりやすく、ユーモアもたっぷり。
英語のタイトルはOpen the windows of your mind。やはり、目は心の窓なんですね。
プラテーロとわたし
ノーベル賞作家J.R.ヒメネスの作品。
理論社版一九六五年翻訳刊行作品の新装版。岩波文庫他でも出ていますが、長新太:絵というのが、みそです。
懐かしいです。
「わたし」を語り手にロバのプラテーロとの日々や、ほんのちょっとした思考が、わかりやすく短い、でも深い文章(詩)で語られていきます。
世界と人生と、生活と日々を良く生きること。それが詰まっています。
震災を結びつけて読まれるでしょうけれど、そうでない日が来ますように。
ごろごろにゃーん (こどものとも傑作集)
長新太先生は、宇宙を描く作家です。マクロから、ミクロへ、ミクロから、マクロへと、飛び交う多くの作品のなかで、この「ごろごろにゃ~ん」は長先生の私的散文のような、視線が素直に見える傑作です。
子供達は直感的に、長先生の中の”自由”に呼応して、大空の遠足に、みんなで行ってくるのです。その目のなかに、大人のみなさんが、子供達の中の事実を読み取る、柔軟性を回復することを願います。
この絵本で、目を輝かせない子を、ボクはたぶん心配してしまいます。子供、大人の、心のリトマス試験紙にもなる、あなどってはならない超名作です。
おしゃべりなたまごやき (日本傑作絵本シリーズ)
ディテールは忘れていましたが、卵焼きがしゃべるという斬新さが強烈で、
何十年もそのオチとタイトルを覚えていました。
こどもができて本をよろこぶようになり、絵本の世界を見回してみると、自分が読んだ本が何冊も現役で活躍していて、うれしくなりますね。この本もそんな1冊です。
あらためて手にしてみると「長 新太」の絵だったんだ〜、とかディテールけっこう説明的だったんだなぁとか、オトナなりに発見もありました。
説明的…というより複線がしっかりしてる、ということかな?
卵焼きがしゃべる、というのも、ものがたりの中でつじつまが
合っているので、斬新なだけではなくて、こどもの世界観によりそってる
できごとのように思います。
文字が多くてついてこられるか心配でしたが、もうすぐ3歳の娘も大好きです。