色即ぜねれいしょん 【限定版】初回限定生産 [DVD]
この映画「色即ぜねれいしょん」で作家と監督は、非行に走るだけが青春じゃない…!と、
メッセージを送っています。そうです、かっこ悪く愚直である事もまた、恥じることのない青春の姿だと。
この映画は青春のかっこ悪さと不器用さもまた、「青春だと」メッセージを伝えています。良い映画でした。
MANOEUVRE(マヌーバー)
1曲目から、いきなりベースのTatsushi氏の曲から始まる。卑龍氏が絶対に書かないメロディーラインだ。 2曲目、マスターベーション解散直前の頃すでに部分的に出来上がっていた曲で、そのライブでは1曲目に演奏されていた卑龍氏らしい曲。 5曲目は、ギターのHiroshi氏作曲。これは本当にマスターベーションとは違うバンドだと思わせる曲だ。 この頃のHiroshi氏の素晴らしいギターワークがアルバム全体の印象として強い。 しかし、ラストの「Acid Head」は、マスターベーション時代からの卑龍ワールド全開な曲と言っていい。クリアーな曲でありながらダウナーかつ重苦しい。歌詞といい、何よりも卑龍氏のこの曲での歌いっぷりを聴くと、Hiroshi氏のギターソロも含め、卑龍氏が1番やりたかった事だと毎回感じてしまう。 やりたい事は全部やり尽くしたという感じのこの曲。その後、卑龍氏はしばらくして音楽活動を終わらせた。 しのやん氏によるライナーに、当時の日本のパンクバンドの1番かっこよかった点と卑龍ワールドの鍵が簡潔に書かれているのも素晴らしい。
ばちかぶり ナゴムコレクション
リーダーの田口トモロヲさんは、世界で一番好きなバンドがじゃがたら、
だというお人です。
一枚目は正統的パンク路線ですが、
二枚目から「白人黒人黄色人種」と名付けられた、
ファンクなアルバムで、じゃがたらの臭いがぷんぷんします。
しかし、じゃがたらを真似るとか、取り入れるというのは
難易度の高いことで、田口さんとメンバーの手腕には
恐れ入りましたね。
完全に、狂ってた頃のじゃがたら、
暗黒大陸だった頃のじゃがたらを
自分のものにしています。
このCDの二枚目に感動したあなた、
ぜひじゃがたらの「西暦2000年分の反省」という
ベストを聴いてみてください!!
ばちかぶり姫 (ヤングジャンプコミックス)
玄田行の名前改めた山本夜羽の短編集。
マンガは娯楽のためにある、と考えるとこのマンガを読む気はうせる。読むと、心の深い部分が抉られる気がする。行き過ぎた自意識が、精神のバランスを失って、世界にどこにも居場所が無くなって、崩壊しそうな不安感が際限なく示される。
大抵の物語は、世界が見捨てて居場所がない「こんな私」でも生きてていいんだ、というナルシシズムに回収されるのが現代日本のイマジネーションの基本。けど、ナルシシズムは、現実とぶつかって壊れる運命にある。その壊れた自分を抱えながら生きていく様が描かれていく。
高校時代の幻想の彼女を思い続け、現実の彼女に出会ってもその幻想から逃れられない『クレイジーフォーユー』枯れてしまった才能に絶望しながら才能ある女性に狂ったように嫉妬する『言葉は海、そして水の泡』
僕は、好きな作品です。書評に宮台真司さんが「この世には、不自由な人間だけが知る自由がある」というフレーズがお気に入りで、購入しました。
色即ぜねれいしょん [DVD]
主演の渡辺大知が思春期の少年の自信のない挙動不審っぷりで神がかり的な演技をみせていた。
かつての自分じゃないか(笑)
家は程々に裕福、酒に酔っ払っても、タバコを吸っても怒らない理解の有り過ぎる両親。
母ちゃんは美人。反抗する余地が無いからこそより悶々としてしまう。
別に勉強を見てもらうことが目的ではなく、一人っ子で学生時代を鬱々と過ごしている息子のために、
お兄ちゃん代わりの家庭教師を提案するシーンはちょっとグッと来たなあ。
おっさんになったからだろうか。
寺の息子という現実に反抗しようとしてヤンキーになる。
しかしこの反抗も学生時代のみであり、現状をいつか受け入れ今は寺を継いでいるのだろう。
隠岐島で若さを必死に謳歌しようとする、そして夏が終わり日常生活に戻るオリーブの姿にも感じ入るものがあった。
あまり注目もされない文化系少年の青春。
ほろ苦さも感じる日本映画の秀作だと思います。