黒い十人の女 [DVD]
岸田今日子も中村玉緒、宮城まり子ももちろん美しいが、山本富士子と岸恵子
の美しさといったら・・。この二人の際だつ美しさを引き出すため、スクリーンに
永遠にとどめるため、この映画は作られたとさえ思われる。和田夏十の粋な脚
本と市川崑の無駄のない演出は見事。
この映画はフィルムノワールではなく喜劇。意地悪でおしゃれでちょっと寂し
がり屋の女性達、47年たって今観ても、なんと生き生きとしていることか。
山本富士子の夫に対してふと真剣な顔つきになるところや、最後のシーンの
岸恵子のなんとも言えない表情が、喜劇調のドラマを見事に締めている。
なんとも印象的な女性達の表情。
山本富士子のちょっと気取ったザアマス調の話し方も、岸恵子の今とそれほど
変わらない話し方もいいなあと、古い映画をみるとつくづく思う。どちらも今
の女優(女性)達より、ずっと美しく聞こえるの何故だろうか。
白い巨塔 劇場版 [DVD]
山本豊子の小説をうまく150分の映画にまとめている。
田宮二郎、東野英治郎、小沢栄太郎、滝沢修、加藤ヨシなど、これ以上ない豪華演技陣。
今の日本では、残念ながら、これだけのキャラクタを揃えることはできない。
何度見ても、うなってしまう巧みな脚本は見事というほかない。
小説に沿った詳細な内容を求めるならテレビの連続ドラマ版がお勧め。
しかし、田宮二郎の若さあふれる演技なら、このDVDがお勧め。
ガメラ対大悪獣ギロン [DVD]
ギロン。何て斬新でインパクトのある怪獣なのでしょう。
小学生当時のボクもギロンのソフビ人形にあこがれたもんです。
40歳を過ぎてDVDで観てみると、新たな魅力が発見され感激しています。
それは、第十惑星人バーべラ&フローベラです。
あのコスチュームといい、存在感といい、X星人水野久美に勝るとも劣らないキャラクターです。
フローベラは、vsギャオスのお姉さんらしいのですが、こちら宇宙人の方が断然魅力的ですね。
作品自体は、とてもチープな作りなのですが、バーべラ&フローベラを観るだけでも価値ある作品です。
今作では、眼鏡が落ちるんです大村こんちゃんが、こんちゃんと呼ばれて出演しています。
ナイスですね。
また、今作には疑問点がひとつあります。
最後のシーンで、望遠鏡を覗いていた女の子が、はたと動きだし外へ飛び出します。
その後、こんちゃんが「ガメラがやってくる」と言って交番へ帰り、電話をします。
果たして、女の子は望遠鏡でガメラを見たのでしょうか?
繋がりからして、女の子がこんちゃんにそのことを伝える場面が抜けてると思うのですが…
まっ、大人の今観るとあらにも気がつきますが、当時の子どもたちには、ギロンでお腹いっぱいってとこでしょうね。
DVD再発売。この機会に購入しておきましょう!!
大怪獣ガメラ デジタル・リマスター版 [DVD]
この作品は1965年に公開されましたが、僕はその後ビデオで見ました。ストーリーはきわめて「ゴジラ」に似ていて、北極海の氷の下に眠っていたガメラが原爆により目を覚まし、北海道の襟裳岬に上陸するというもの。
ガメラ・シリーズの第1作目ですが、低予算だったためこの作品だけモノクロ。しかし、かえってシリーズの中では、重みのある作品となっています。
この作品のガメラは、破壊もしますが、子どもを助ける場面などもあることから、子どもを対象にした怪獣映画という面が最初から濃厚でした。
1957年に東宝が「ゴジラ」を公開して、8年。すでに東宝も怪獣映画の大衆娯楽化に進んできていたこともあり、遅ればせながら大映は最初から子どもをターゲットにした怪獣映画が目的だったんでしょうね。
ガメラ対大悪獣ギロン デジタル・リマスター版 [DVD]
ガメラ、やっぱり最高ですね!余所に求めるんじゃ無くて、内に求める…映画の最後に主人公の男の子が纏めてますネ!兄を待つ妹…その妹→『子供』の言う事を、頭っから『嘘』と罵るのか?それとも信じるのか?たった一人の警官だけが→大人が子供の言葉を疑わず耳を傾けて信じてあげられた事が此の映画の素晴らしい処だと思います。