ジュラシック・パーク〈3〉 (シネマブックス)
前二作が、恐竜を通してカオス理論などの最新科学を小説と言う形式で表現した読み応えのある書だった。それに対し、本書は映画のノベライゼーションであり、気楽に一気に読むことができる。前二作のような読み応えを期待すると少しがっかりするかもしれない。
おなじみのグラント博士が登場し、ロゴも一新され、新たな恐竜が現れる。映画を見る前や見た後に、細かいところを理解するときのガイドブックとしてお薦めする。
ジュラシック・パーク ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 初回限定ツイン・パック [DVD]
初公開時、そのリアルな恐竜の姿にはビックリさせられたものです。精度の高いCGを大々的に使用した映画の先駆けのひとつではないでしょうか。ドラマ的には「こんな事現実にはありえない!」というような描写もありますが、それを感じさせずに一気に見せてしまうのはスピルバーグの手腕でしょうか。
ジュラシック・パーク アルティメット・トリロジー [Blu-ray]
画質は目を見張るまではいかないにしてもBDの合格ライン。皆さんと同じ意見でデジタルコピーディスクがウザい。いらない。全く無意味。これを付けるなら価格を安くした方が間違いなく売れると断言する。ユニバーサルさんわかりましたか?
経営シミュレーション ジュラシック・パーク (コナミ ザ ベスト)
もう恐竜パークの経営ですね。
好きな恐竜が飼えると、パッケージにはありますが、
一度に飼える種類には制限がありました。
そこが正直ガッカりでした。
そこをなんとかコードでブチ破りたかったです。
このゲームでは往年の英雄的恐竜がたくさん登場して、
凄くよかったです。
恐竜のグラフィックやら動きも結構リアルで、イイです。
リアルと言っても現実の動きを知るわけじゃありませんが。
なんとなくリアルのような感じがしました。
他にも色んな遊びが自由に楽しめました。
ジュラシック・パーク〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)
著者のストーリーの作り方のうまさには感心する。最新の科学知識を駆使したサスペンスは、作者の最も得意とするところ。まさに天才の仕事としか言いようがない。
また、映画監督の経験があるせいか、映像がリアルに浮かんでくるような情景描写である。ただ、恐竜の行動には少し無理がある。
クライトンの作品は、現代社会の発達しすぎた科学への警鐘となっていることが多い。この小説などは、その典型と言える。
作品中にたびたび登場するカオス理論は、非常に興味深かった。素粒子物理学や数学には限界があるという事実、さらには科学そのものに限界があるという主張は、現代社会の現実を見事に言い当てているように思える。科学の法則のひとつに、エントロピーの法則というものがある。有用なエネルギー(石油・石炭など)は一度使われると、二度と使えないエネルギーへと変化してしまうという法則であり、どれだけ科学技術が発達してもそれを補うことはできない。この法則などは、まさにクライトンの主張とぴったり一致する。
また、この本の中にはカオス理論を主張する数学者VS目の前の問題を解決する技術者という構図が出てくる。その数学者は技術者を見せかけの知能しか持っていないと言って非難し、技術者はその数学者を理論屋に過ぎないと言う。確かに、目前の問題の解決しか考えない技術者が原爆や水爆を作り出したのであるが、現実を変えることのできない理論など何の役にも立たない。人間の目の前にあるのは日々の生活であり、行動である。ある種の現象は予測不可能だとカオス理論は言うが、予測できないからといって人間は行動をやめるだろうか。人間を成長させるのは未知の物事に取り組もうとするチャレンジ精神だと思う。そういう意味では、クライトンの結論には納得できないものが残る。
そんなごちゃごちゃした理屈を抜きにしても、この本は十分面白い。極上のエンターテインメントである。オススメの一冊。