もっけ 其ノ壱 [DVD]
妖怪という存在を人間の精神と密接した位置づけにしている、いわば民俗学的視点で描かれているのが最大の見どころでした。
一話ごとに人間の心を様々な角度からとらえ、それをテーマに妖怪話と織り交ぜながら話を進めていくといったスタンスだと思います。
それがまた、観ていて心にジーンときたり、どこか人ごとのように思えない時もありました。
姉→妖怪が見える。妹→妖怪は見えないが憑かれやすい。祖父→民俗学に精通&姉の師匠的存在。といった感じでキャラ配置も中々しかっりしています。妖怪ものらしいノスタルジックな舞台にも好感が持てました。
難点と言えば、値段でしょうか。TV未放送一話+TV放送二話収録だとしてもDVDでこの値段は少し高い気がします。それでも見る価値はあると思いますけどね。
ここのレビューを見ていると原作も面白そうなので購入したいと思います。個人的にはそれくらい面白かった『もっけ』は妖怪好きな方はもちろん、そうでない方にもお勧めできる作品です。
稲生物怪録―平田篤胤が解く
夏は妖怪が元気になる季節。怪談とホラーとの決定的な違いが判る一冊ではないかと思う。天井から青瓢箪がぶら下がる怪、畳のヘリが反り返る怪、串だんごのように刺さった頭がぴょんぴょん跳びはねる怪・・可愛らしいのは、江戸期のゆとり。
荒俣氏が「本気」を込める一冊は、さして多くない。
もっけ(2) (アフタヌーンKC)
「勿怪」に出てくる妖怪や幽霊は人間と共存しています。
そんな彼らを感じることのできる人の話です。
昔、祖母から「物には魂が宿る」という話を聞きました。
それは、まさに人と共存している「勿怪」のことだったのかな、
と思います。
でも、
「自然」が人工的に作られている現代に
彼らは生きているんでしょうか?