キラークエスチョン (光文社新書)
取り上げられているキラークエスションの一つ一つは、
え、こんなものが?というほど、単純でありふれているものが多いが、
何故この質問を聞くのかという著者の説明が参考になる。
(やや薄っぺらいようなものもあるが)
軽い気持ちで読める一冊だと思う。
しかし、大して興味も無いのに上っ面だけで質問しても意味は無い。
煎じ詰めればこの本で言いたいことは、「他者に興味を持つこと」だと思うし、
実際に著者もそのように書いている。
どんなときでも、相手に敬意を払い興味を持って接することが
会話には重要だと改めて感じた。
新・絶望に効く薬
オリジナルの絶望に効くクスリは好きでしたが、
今回の「新〜」は結構内容が変わりましたね。
どちらかというと賛否両論の「否」が多くなるかも、、、
先ず本の前半分はマンガで、後半分は文章。
単純にコミックスなのか新書なのかよくわからない本だなと、、、。
それは出版社などの色々な事情があるから仕方無いと思いますけどね。
「あとがき」はちょっと出演者の方々に失礼な感じもしましたね。
本自体の評価は☆3つ位ですが、出演者の方々の話は良いので☆4つとさせていただきます。
絶望に効くクスリ ONE ON ONE 15 (ヤングサンデーコミックススペシャル)
絶薬の最終巻です。ヤンサンの休刊と共に第一部が終わりました。
今までの絶薬の三倍の厚さがあり、一度に全部を読むとお腹いっぱいになります。
今回もシビれた言葉を抜粋します。(最後に載っている『希望の言葉』ではありません)
紀藤正樹:「諦めるところからスタートしました…」
須藤元気:「お腹と対話するようにクセをつけるんです。」
島田陽子:「誤解しながら出会って、誤解したまま別れるのが人間ですから…」
堀井雄二:「こういうの面白いな、これが仕事になったらいいな、って思っていたらなっていた、みたいな感じですねー。」
趙治勲 :「でもね、勝負事っていうのは…健康じゃない時のほうが、勝つもんですよね。」
フィリップ・ジャンティ・カンパニー:「僕は飲むね…」
ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ:「人間てのは三度のメシが食えりゃいいわけですから、」
杉本脩子:「つながりを持って支えあうことができれば・・・生きていけるんです…」
雨宮処凛:「勘だけですね。」
ちばてつや:「まっ赤に燃えて、まっ白な灰しか残らないっていう…」
江守正多:「社会を変えようっていうのを、あんまり見せないようにしながら変えていけるものだって…」
元ちとせ:「自分が感動しないものを、人に与えちゃいけないですもんね。」
ジャネット・リー・ケアリー:「アートでしか答えを見つけることができないこともあるんです…」
森達也:「「主観でいいんだ」とわかったとたんに楽になったんです。」
井田茂:「自分のような凡人でも、少しずつでも理解していけば、着実に参加できる世界なんです。」
枝廣淳子:「その一つは「時間」です。もう一つは「お金」を取り戻す。」
吉俣 良:「僕はまず、目標を立てて人に言うんです。」
加藤大基:「大きなことでなくてもいいから、社会の役に立つようなことをしたい…」
フランク・マーシャル:「「できない」じゃなくて、「どうすればできるか」考えることだよね。」
キャスリーン・ケネディ:「自分を信じて、自分のやりたいことを自分自身のやり方で説得するんです。」
ひろさちや:「のんびりやればいいんじゃないですか?」
シャーリーズ・セロン:「人生は辛いもの。」
太田 光:「愕然とするほど伝わらないもんです!!」
山田玲二:「そう簡単に…絶望なんてできないんです。」
「最終夜 第一シリーズを統括せよ」で最後に山田さんが絶薬から学んだことが書かれています。
「4つの希望」と「最後のメッセージ」は必読です。
最終巻を読んで感じたことはちょうど絶薬も潮時だったのではないかということ。
第2部が始まるとしたら10年後くらいに。その頃の山田玲二さんに出会いたいと思いました。
彼のライフワークである絶薬。すばらしい漫画をありがとう!
非属の才能 (光文社新書)
学校教育の批判で「協調」という名のもとに「同調」が行われている。
という箇所が印象に残っています。
僕がエラソーに言うことではないですが、
ミルクをこぼした赤ちゃんを怒るのは、意味のないふとんたたきと同じストレス解消なのかもしれません。
お父さんがみそしるをこぼしても怒りませんよね。それは大人だから次から気をつけるだろうし、何度も繰り返しはしないと思うから。
赤ちゃんがミルクをこぼすとママに怒られるから、こぼさないように気をつける。
このあたりの問題性を問うているんだと思いました。
非属へのテーゼではなく、所属へのアンチテーゼとして価値のある一冊なのかもしれません。
美大受験戦記 アリエネ 1 (ビッグ コミックス)
山田玲司は当たり外れがありますが、これは当たりの分類でよいと思います。この人の妙な思想もこのくらいに抑えれば良いスパイスかと このままちゃんと思想に走らずマンガを描いてくれることを切に願います。