恋するマドリ プレミアム・エディション (初回限定生産) [DVD]
ガッキーに関しては、可愛いだけで十分ですし、上手いとはいえないまでも演技も十分鑑賞に堪えます。ワキをかためる、というよりもむしろ主役といっていいくらいの松田龍平と菊池凛子もよいです。菊池凛子はバベルとちがって、等身大の役で肩に力が入っていないし、松田龍平は相変わらず、クールでとぼけた感じだけど、たまに見せる熱さがうまいですね。随所に笑いの要素も入っていて、気楽に楽しめます。ただし、最後の30分はちょっと展開に無理がありますが、まぁ許容範囲でしょう。それとおまけのスナップショット集ががついているとはいえ、プレミアム・エディションは高すぎです。
新装版 ほぼ日の就職論「はたらきたい。」
これから就職活動をする人や、したばかりの人にとって、マニュアル的な活動を否定する本書の対談がどう映るのか。
目からウロコなのか、きれいごとと切り捨てるのか、それは分からない。
しかし、10年以上も企業に勤めた経験からみれば、至極当たり前であったり、納得のいくことがインタビューで語られていると捉えられる。
インタビューを受けている方々の立場にむしろ近づいていることもあり、その人たちの思いや悩みにむしろ共感してしまう。
本文とは別にちりばめられている128の言葉にも心を留めさせられるものが多い。
一方で、登場している方が芸能関係やフリーで有名な人が多く、その点で違う世界の話と捉えられるところもあるかもしれない。
実際はそんなこともなく、悩みの種類はきっと同じなのだろうけれど。
企業のトップなど一般的にお堅いと言われる職業の方もほぼ日に多数登場してくれないものかとひそかに期待している。
落語物語【期間限定版】 [DVD]
古き良き昭和のドラマの如き味わいの素朴な作品でした。
落語界の人たちが制作しただけに、リアリティあり、味もありという仕上がりになったのではないかと思います。
主演のピエール瀧さんと田畑智子さんの夫婦の様が実にすばらしく、また柳家わさびさんとの愛情ある師弟関係も
とても素晴らしかったです。笑いあり、涙あり、落語家の世界のリアルな描写あり。オススメな作品です。
少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]
宮藤官九郎が監督・脚本、去年大河ドラマで最年少主演をつとめた宮崎あおい他個性派俳優が出演するコメディ作品。
レコード会社に勤務するカンナ(宮崎あおい)は、インターネットで「少年メリケンサック」という若手パンクバンドの映像を見てデビューさせたいためスカウトに向かう。しかし彼らはどう見てもただの中年オヤジ。カンナが見た映像は25年前の映像だったのだ!全国ライブがすでに決定してしまった今、果たしてカンナと中年パンクバンドは無事ライブを終えることが出来るのか?
監督・脚本が宮藤官九郎だけあって、ストーリー展開やテンポの良さは抜群に上手い。出演している俳優の個々の魅力を画面一杯に披露してくれる。特に主演の宮崎あおいはキュートで可愛い反面、時折壊れたり怒ったりと様々な顔を見せてくれる。本作での宮崎あおいの魅力は100点満点と言っていい。宮崎あおいファンにとって、これほど嬉しい映画は無いはずだ。撮影中は大河ドラマの撮影と交互でとにかく大変だったはず。彼女の頑張りに拍手を贈るべきだ。
もちろん宮崎あおいだけでなく、他の出演陣も非常に面白いキャラをこれまた非常に面白く演じている。佐藤浩市のハジケたキャラもありだなあと思わせてくれた。
この宮崎あおい演じる主人公カンナと佐藤浩市ら少年メリケンサックのやり取りが絶妙に噛み合っいて実に楽しい。まさに、宮藤官九郎節!と言ったところ。あの宮崎あおいにトンデモないセリフを言わせたり、トンデモないことをさせたり・・・。宮崎あおいの女優魂をこれでもかとばかりに引き出したクドカンは素晴らしい。
後半展開が失速気味になるのは否めないが、最後までノリで突っ走ることに成功しているし、宮藤官九郎独自の世界観がしっかりと構築されている。甘めだが星5個と評価したい。宮崎あおいだけ見ても、お腹一杯になれるはずだ。
20(初回生産限定盤)(DVD付)
電気グルーヴ、20周年の節目にニュー・アルバム。その名も「20」。
まんまである。
しかも前作から1年経たずにリリース。正に働くおじさんだ。
そしてこのニュー・アルバムは長年のファンならきっとたまらない内容。
まず歌モノの復活!
石野卓球はもちろんテクノミュージシャンとしても大好きだが、ボーカリストとしても大好きなのである。
そんな彼の青い声がめいっぱい聴ける仕様になっている。ほぼ全ての楽曲にボーカル入り。遂にこの時期が来たか!と嬉しくなる。
もちろん、この時期だからこその歌モノ。「J-POP」「YELLOW」の流れを汲んだシックでメロウな、それでいて歌詞はほぼ言葉遊びなのだが
それでもこの堂々とした歌唱っぷりにはかつてのエッセンスの再来を感じてしまう。
メロディはやたら綺麗だし。
特に「電気グルーヴ20周年のうた」「タランチュラ」「エキゾティカ」あたりが小気味良くて個人的なお気に入りなのだが、
「ピエール瀧の体操42歳」は「DRAGON」とかに入っててもおかしくない曲で、
「フォックス」なんかは全盛期であった「A」の音を彷彿とさせるサウンドになっているのも総まとめ的な感じでなんだか感慨深い。
そしてブックレットにはこれまでの歴史を振り返るバイオグラフィーがかなりの量でついている。
読み物としても楽しめるくらい。
カラオケとリミックスのCDは付いてるわDVDもついてるわでよりどりみどり、
やや値段は高めだが長年の、特に90年代からのファンだったら楽しめるアイテムになっている筈。
20周年目の傑作。