イントロデューシング・ジョス・ストーン
17歳でデビューした、クロい声を操る白人ソウル・シンガー、ジョス・ストーンのオリジナル2作目
“ジャニス・ジョップリンの再来"
“ホワイト・アレサ"と評価された彼女の
10代最後にして既に“魂の歌い手"へと成長した
彼女の秀逸作はこのアルバムで確認することができる。
プロデューサーにラファエル・サディークを迎えた、
今作は個人的には2007年ベストの1枚。
2曲目 ガール・ゼイ・ウォント・ビリーヴ・イット
は力強さと繊細を自由自在に行き来し優しく語り掛けるような声が印象的。 3曲目の ヘッドターナー
4曲目の テル・ミー・バウト・イットはソウルフルなポップスで現在のジョスストーンの名刺代わりとなるような曲。
5曲目の テル・ミー・ホワット・ウィアー・ゴナ・ドゥー・ナウはコモンの参加した本当に好きな曲
7曲目 ミュージックはメランコリックな曲調が印象的でローリン・ヒルがラップを聞かせてくれている。
11曲目 ブルーズド・バット・ノット・ブロークン
はすごく美しいバラード。
他にも全編に渡ってカッコイイ、ソウルフルなポップス
が聴けて捨て曲なし!
Lp1
ジョス・ストーンはこれまでミック・ジャガー、Jペック、サンタナなどとのコラボで「大物ミュージシシャン食い」ぶりを発揮してきたが、渋いギタリスト・ロッカーのデイフ・スチュワートとの組み合わせは意外であると同時に、双方の異なった持ち味でアルバムを成功させていると思う。デイブが比較的若いからだとも思う。曲の大半がジョスとデイブの共作で、ジョスの原案にデイブが加わることで骨太になったと思われる。ロック、R&Bのラインが鮮明になり、余分なものがなくなった気がする。
ジョスは最近のインタビューで目標について「ジャニス・ジョプリン」と明言しているしこういう具合にロック色が豊かになればジャニス現代版に近づけるかもしれない。
イギリス人女性歌手で、ジョスと双璧だと小生が感じていたエイミー・ワインハウスが突然の他界してしまっただけに、ジョスには存分才能を発揮して欲しい。
◆余談◆円高が進んで新譜がここまで安くなりました、円高はさらに進むそうです。消費者として有り難いいですね。小生、日本盤はかねがね高いと思っていてCD不況の原因になっているのだし、優秀な日本アーチストはどんどん海外進出して逆輸入盤を出して欲しいです。そうでないと悪循環で日本の音楽業界は破綻ですヨ・・・◆
シャロン・ストーン in シークレット・スパイ [DVD]
東西冷戦下の1963年中東ベイルートで、サリーは元MI6諜報員のイギリスのジャーナリスト、レオに一目ぼれして再婚。子供にも恵まれ幸せな日々を過ごしていた。ある日突然レオが失踪。MI6の尋問を受けたサリーは、レオがKGBの二重スパイだという衝撃的な事実をはじめて知る。身の危険を察知したレオは、妻サリーにも何も言わずにソビエトに亡命したのだった。モスクワから「ソビエトで家族皆で暮らそう」と言ってくるレオ。しかしサリーには「共産党支配下」で「共産党員レオ」と家族皆で暮らすことなど、とてもできる事ではなかった。
体制が全く異なる環境で生きようとする2人にとって、自分の考え方は常に正当。当初、かみ合わない2人にやきもきするが、2人は勿論、観る者も2人には互いに譲れない一線があることをやがて理解する。「僕はレオが単なる日和見主義者ではなく、根っからの共産党員である事実をむしろ誇りに思う」と言った現役のMI6諜報員(2人の共通の友人)アンディの言葉が印象的。愛と信念は必ずしも同居するとは限らないのだ。「愛」より「信念」を選んだサリーの判断を私は受け入れる。
シャロン・ストーンの出演とあらば当然期待されるシーン。ちゃんと用意されていた。観る側のこういう期待は裏切ってはいけないとの配慮?
いわゆる「冷戦下のスパイ物」と思って観たら失望する。これは実話を基にした「愛と信念の物語」。地味なストーリーと共に、彼女の衣装は何時になく地味だった。
オンリー・エヴリシング
大御所Sanbornの古典的R&Bへのオマージュ第二弾ということかな。
今作ではRay Charlesへのオマージュ溢れる作品となっている。
実はSanbornを本格的に聞いたのは1992年のUp Frontが最後であった。
その頃から比べると、円熟味を増したというか、もうAltoのMAESTROに
なってしまったのだなあと感じさせる演奏である。Bluezyさをさらに増している
「泣きのAlto」はHammond B3との相性は抜群であるのは言うまでもないが、
どこかMordern Jazzとしても聞こえるのは何故なんだろう。見かけは古典的R&Bのカヴァーなんだけど、
コアのSanbornの演奏にModern JazzのSoulがあるからなのかな。
むしろ、Sanborn 作曲のOnly Everythingが一番Soulfulだ。
Joss StoneとJames Taylor参加曲もBluezyというよりJazzyに聞こえるのは僕だけでしょうか?
次作はCharle Parkerのカヴァーを期待したいのだけど、いかがでしょうか。