異色中国短篇傑作大全 (講談社文庫)
11編中、春秋2、戦国1、秦1、楚漢1、前漢1と、「史記」の世界が圧倒的に強いっすな、テーマとして取り上げられた時期は。残り5編の内2つ(『九原の涙』、『蛙吹泉』)は時代背景を借りた創作小説。自由に物語を作るには、民衆の力が大きくなった宋代と、混沌とした雰囲気を醸し出す近代中国というのは使いやすいのかもしれない。 短編として扱うのなら、春秋戦国や五胡十六国、五代十国のような小覇王乱立の時代がおもしろいと思うです、それ以上になるとスケールがでかく成り過ぎちゃって短編にまとめられないから。
MS IN ACTION!! アカツキ (オオワシ装備)
黄金に輝くカガリ専用の機体、アカツキが待望のMIAに登場です。もっと早く出して欲しかったですがね。
他の方々も書かれている通り、自分もシラヌイ抜きでのリリースという点は甚だ不満ではありましたが、まあ好きなMSなのでいいかなと思って購入しました。しかしながら、いざ届いたので期待を胸に早速開封してみると、シラヌイが付いてこないなんて不満よりももっと深刻な問題が・・・。
セット内容はアカツキ本体・ビームライフル・ビームサーベルのグリップとサーベル部分が二本・ビームサーベルを連結させたスピア状のグリップ一本・シールド、各装備に対応した交換用手首が六つ、そしてオオワシパックになります。まあ、必要なものは全て押さえてありますけど、やはりシラヌイは欲しかったですね。
さて不満ですが、まず可動範囲がずいぶん限定されてるように思えます。これではとれるポーズもだいぶ限られてしまうのではないでしょうか?
それから、ビームサーベルをスピア状にして水平に構えさせると、グリップが刃の部分の重さに耐えられないらしく、徐々に左右に垂れ下がってくるんですが・・・もう少し強度が欲しいところです。
そして最大の不満ですが、これは個体差もあるかとも思いますが、今回の製品は塗装のクオリティが極めて低いです。今までいろいろな機体を購入しましたが、必ずしも満足ではないけれど、それでも自分的には許容範囲でした。しかし、ここまで酷いのは初めて見ました。特にこの機体の場合、色が色だけに余計に目立つように感じます。自分は通販なので仕方ないですが、店頭で購入の際は、できるならなるべく良く見て購入された方がいいと思います。
先述の通り好きな機体なので星はオマケしましたが、個人的には☆二つでいいような気すらします。好きな方以外には購入はあまりオススメできませんね。
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを (ハヤカワ文庫 SF 464)
マイ・ヴォネガット・ブームが再度やってきているらしい。このところヴォネガットの小説を立て続けに読み返している。よく言われるように、ヴォネガットの描く「人類への愛」を熱烈に欲している時期だからだろうか。そういえば季節はクリスマス。「人類への愛」に目覚めたとしてもおかしくもない…冗談だ。
多くの論者が評するように、ヴォネガットが貧乏人に対して金を使いまくる主人公を描いたからといって、「人類への愛が表現されている」なんてことは思わない。ここに描かれるのは、ヴォネガット得意の「伝記」タイプストーリーを利用して、いかにファンキーな騒動を描けるかということだろう。
さまざまな悲惨な喜劇を、あるいは笑える悲劇をこれでもかと繰り出してくるヴォネガットの筆力を存分に楽しめる作品だ。