数論入門〈1〉 (シュプリンガー数学クラシックス)
この本に必要な予備知識は高校生並の数学力と多少の初等的な微積分の知識、第2巻に重責分が登場することが少しだけあります。高校生でも興味があれば十分に手を出すことの出来るレベルです。これまでこの分野では高木貞治の「初等整数論講義」が定番でしたが、欧米で定番のこの書籍が訳された意義は大きいです。高木よりも広範な話題をバランス良く扱っており、第2巻に進めばフィールズ賞の対象ともなった「素数定理の初等的証明」まで読むことが出来ます。著者が英国人のためか、回りくどい表現が多少見られますが、それも考えさせられる表現と見ることもできるレベルです。