19 Rooms
空気のとまった室内に閉じ込められた女優たちの肌は
上気していて、火照っている。
まるで微熱をはらんでいるような精神の柔らかさが、色っぽい。
「女優たちが自分に少しでも心を開いてくれる感じや警戒心など、ほんといろんなことが映り込むんです。」
「笑うことによって、彼女らから結界を張られているような感じがするんです。」(本文あとがきより)
警戒心からそれを乗り越えた恍惚まで、心の揺れを見ることのできる
たぐいまれなる写真集です。
Rip Slyme Orchestra - Plus
こんなバラエティーにとんだアルバムはないです!!
DISC1は名前は知らなくても声を聞いた事はある人達ばっかなので、すごく楽しめる!!とくに千葉繁さんのはほんとおもしろい!
とにかくRIPの声が入ってなくてもRIPに浸れるすんばらしい一枚デス!
八日目の蝉 通常版 [DVD]
幼児誘拐犯の側から擁護的に描かれていて内容が内容だけに物語に賛否が分かれると思う。
しかし、人の感情は一様では無くそこに生まれたドラマは興味深い。
不倫相手の子供を堕胎した逆恨みから生まれて間もない本妻の赤ちゃんを誘拐した事で母性が芽生えていく。
例えそれが逃避行を支える為に芽生えた母性であったとしてもどこか儚くその愛は美しく見える。
そして親になる準備ができずに自分の子に手をかける犯罪もあるが、それは準備ではなく親になる覚悟なのだとこの映画は語っているようにも思えた。
映画の冒頭の法廷で希和子が謝罪ではなく感謝を述べた理由を全編を通して納得でき、スタッフロール直前の真っ黒な画面を観ながらスーッと涙が流れた。
邦画の数奇な運命を描いたドラマの中では秀作の部類に入ると感じました。
この作品で最も特徴的だったのが、緊張と緩和のバランスがよく女性の視聴を意識しているような演出描写。
逃亡の緊張感や不安ばかりでは観ている方も疲れてしまうのだけど、気持ちいいタイミングで美しい風景描写が目に入る。
このようなテーマを扱っていながらどこかホッと息を出せるシーンを恐らく意図的に組み込んでいるように感じました。
シリアスな展開で息が詰まるだけでなく息を抜く間を効果的に作っている高度な編集をしている所に驚かせられました。
そして、その世界を彩る出演者たちの迫真の演技にまた息を呑みます。
主要キャストの井上真央さん永作博美さん、渡邉このみちゃんの演技だけでなく、脇役の小池栄子さんが味のある演技をしていて驚かされた。
バラエティのコントなどで器用なタレントになったなと思っていたら名ばかりでなくちゃんと女優として歩んでいたのだなと感心させられる演技だった。
逆に劇団ひとりさんがバラエティのコントっぽさをかもし出していてそのシーンだけどこか浮いた印象を抱いた。
どういう経緯でキャスティングしたのかわからないけど、この作品の中で唯一と言っていいほどのミスキャストに私は感じました。
全体的に高いレベルで演技がされていたのでストーリーに集中して観る事ができました。
これだけ高く評価していてなんで☆4なのかというと、タイトルの八日目の蝉と内容が観た後でもスッキリとしない。
映画として上手くまとめていたように感じた一方でこの「八日目の蝉」というタイトルに踊らされてどこかモヤっとした感じが残る。
「おくりびと」みたいにわかりやすいタイトルにしていたら、もっと多くの人に観てもらえたのではないかと今も残念に思う。