’79 篠島アイランドコンサート(デジタル・リマスター盤) [DVD]
リマスター5.1で出るのはスゴいです。しかし、このソフトの元になったフィルムコンサートに行きましたが、だいぶ劇場版よりカットされてますよね。LDと比べてもカットされてるとか、フォーライフはそんなのが多いです。しかもオールナイトライブなんですから、最低でも3枚組ぐらいにはして欲しい。でも当時、松任谷正隆、青山徹など日本最強のバックと言われたメンバーとの最高のライブです。80年の武道館ライブも出ないもんかなぁ。
101st Live 02.10.30 [DVD]
NHK101スタジオでのライブですが,フルでの演奏で良い。特に歌い方や身のこなしなどが普通の拓郎に見えて感激するし,瀬尾バンドも良い。何枚か聞いたが最高のレベルと判断。『Have A Nice Day』LIVE 2009が後半中止で,DVD販売が無くなったが,そのLIVEの値するもの。
Forever Young Concert in つま恋 [DVD]
ステージ上の映像を中心に楽しみたい向きにはNHKで放送されたもののほうが満足感があると思います。こちらのDVDは、観客席の映像やステージをかなりひいたところから撮った映像が多く挿入されていて、舞台上を主に見ていたい私にはそのあたりが不満でした。イベントの雰囲気を楽しみたい方や実際につまごいに行かれた方にはこういうのもよいのかもしれませんが。TV中継のなかった3部の拓郎さんのステージの部分が少ないというのも物足りないです。ドキュメント映像がついていますが、ああいうのより曲をもっと入れてほしかったです。拓郎さん、かぐや姫初心者のわたしにはNHKの総集編のほうが楽しめました。
吉田拓郎とつま恋と僕 (The New Fifties)
著者は、吉田拓郎と同年齢で、ヤマハリゾートつま恋音楽企画プロデューサー。
1975年の伝説のつま恋コンサートからかかわってきて、NHKの「プロジェクトX」の取材がきっかけで、定年退職を機に本書を書こうと思ったのが動機。
本書を著す際に、家族ぐるみのような長い付き合いの吉田拓郎にも相談して、背中を後押しされたという。
まず、文体が平易で大変読みやすく、とっつきやすい。
1975年のコンサートのイベント担当責任者であった立場から、チケットの用意、トイレ設置の苦労、なぜオールナイトコンサートにしたのかの裏話が興味深い。
当時のチラシ、バスツアー会員募集の広告、当時のコンサートの空中撮影写真も掲載されている。
このコンサートの準備期間中に、つま恋会場でクイーンの日本初公演が行われていた事も初めて知った事実。こういった話は関係者ならではの貴重な話だと思う。
1975年から次のつま恋コンサートまで10年かかった理由と吉田拓郎の「小さい場所でやりたい」という気持ちから、1985年のコンサート実現までの経緯、当時の企画書が掲載されていた。コンサート後に地元警察に呼ばれ、騒音に対して寄せられた苦情の電話に、著者自身が苦労して対応した経験も綴られている。
1995年の幻に終わったコンサート、大病を患ってからの2006年のコンサートに至る経緯、1日10時間以上の猛練習を重ねる開演までの合宿も大変興味深い点。
私にとっても一番印象深かった、2006年コンサートの「永遠の嘘をついてくれ」で、サプライズ・ゲストの中島みゆきが現れた演出に触れていた事が読んでいて楽しかった。
心あたたまるエピソードの一つとして、森下愛子との結婚披露宴が、拓郎の希望でつま恋で行われた事、披露宴の様子が微笑ましい。手書きの披露宴の式次第も掲載されている。
著者に贈られた拓郎からのギター、著者から拓郎へ贈ったサイン、著者令嬢の結婚式に拓郎から送られてきたあたたかい電報。
著者と吉田拓郎の数十年にも及ぶ長い親交ならではのエピソードや秘話、拓郎のステージ以外の素顔が垣間見られるエピソードや写真など、貴重な1冊だと思う。
ただ惜しいのは、拓郎自身から、この本への「メッセージ」がない事。
本の帯だけではなくて贅沢な望みだが、短文でもよいから、寄稿してほしかった。
旅の重さ [DVD]
静かに観たい隠れ名作、1972年の製作ですから、NHK少年ドラマシリーズ伝説の名作「タイムトラベラー(時をかける少女のTVドラマ化)」の放映されたのと同時代の作品です。映画冒頭の夏の朝の主人公の目覚める描写は、この映画を象徴する名場面。お遍路旅の途中、一夜のねぐら代わりとした小屋から起き出して、左手で歯を磨きながら水場まで下着姿で歩いて行く主人公の少女(左利きの高橋洋子が好演)に、若さの無限なる創造性を見てとれます。また、主人公が浜辺で全裸になって背中干しをする場面も有名です。吉田拓郎の手掛けた劇中音楽(バイオリンが奏でるインスト楽曲)も秀逸で、主題歌には「今日までそして明日から」を弾き語っています。終盤に登場する新人女優の秋吉久美子が、本名(小野寺久美子)でクレジットされています。素九鬼子の原作本はもはや入手困難ですが、この名作のDVD化は奇跡の喜びです。特に大きなストーリーはなく、旅の途中の超名作と申せます。