バルセロナが最強なのは必然である グアルディオラが受け継いだ戦術フィロソフィー
クラブW杯決勝では、バルセロナはサントス相手に格の違いを見せつけましたが、あらためて、本当に強い。
バルセロナの強さの秘密は、一言では言い表せないのだろうけれど、この本はその助けになると思います。
何度か読み返していますが、重層的にサッカーをとらえるには、適した一冊だと思います。
サッカー バルセロナ戦術アナライズ 最強チームのセオリーを読み解く
リーガエスパニョーラ3連覇を果たし、チャンピオンズリーグも制覇したグアルディオラが率いる現バルサチームのゲーム構成力について、徹底的に分析しているのが本書だ。
とりわけ、6章、7章の「バルサ式を読み解く」における今シーズンのバルサのゲーム分析では、如何にこのチームが確固たる戦い方をチームとして準備をして試合をしているのか、そしてその戦い方がどれだけロジカルなものの上に積み重ねられてきたものかという事実が事細かに論じられており、非常に読み応えがある分析に仕上がっている。
著者は「バルセロナのサッカーは非常に論理的で、数学的といえるかもしれない。」と本書冒頭で述べている。
本書を通して改めて感じたことは、バルサのサッカーは攻撃的で見るものを興奮させるサッカーであるというだけでなく、当然ながらそこにある緻密に積み重ねられた戦術とそれを遂行するために築かれてきたクラブとして育んできた確かな哲学に裏付けされたものだという事実である。
FCバルセロナという伝統あるクラブ史上においても、グアルディオラが指揮を執る現チームが最強ではないかと多くのファンに語られていることが頷ける内容となっている。
サッカーコーチングレポート 超一流の監督分析
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この手の本は翻訳本が多かったりして難しい内容になりがちですが、
この本は内容も分かりやすくて何より読みやすかったです。
著者が真摯にサッカーと向き合い、物凄く勉強しているのが手に取るように分かります。
タイトルにある通り、「超一流の監督はなぜ名将と呼ばれるのか?」が著者の経験と分析を基にロジカルに書かれています。
抽象的な表現ではなく、本編のいたる所に著者の友人・知人の言葉を散りばめることで、さらに説得力を持たせています。
「なるほどな。」と思わせるところがたくさんあり、サッカー好きにはたまらなく面白い本だと思います。
「試合に勝てば選手たちの勝利。試合に負けたときは我々の敗北である。」
「私のマネジメントは選手一人ひとりに、同じくらい重要だと思わせること。しかし唯一無二の存在とは限らないとも思わせることである。」
「勝つために必要なことは、勝ち取ったものを忘れることだ。常に渇望し、絶対に満足はしない。」etc
本編に上記のような名将たちの名言がたくさん使われていますが、すべて腑に落ちる言葉ばかりでした。
サッカーというフィールドだけでなく、一企業の管理職・マネージャークラスの方達にも勉強になる本だと思います。
一言で言うと、「リーダーとはかくあるべきか?」がサッカーをバックグラウンドに書かれています。
サッカー好きならぜひ手に取ってほしい本です。